2021.10.28 調査・統計
20年度国内化粧品市場規模、15.6%減の2兆2350億円…21年度は回復傾向に
(株)矢野経済研究所が27日発表した『国内化粧品市場に関する調査(2021年)』のまとめによると、コロナ禍の影響は大きく、20年度の市場規模は前年度比84.4%の2兆2350億円。21年度は同1.6%増の2兆2700億円と予測し、緩やかな回復を見込んでいる。

20年は化粧品のインバウンド需要が消失、外出自粛で国内需要も落ち込み
調査期間は6~9月。化粧品ブランドメーカー、受託製造・OEM企業、輸入商社、化粧品原料メーカー・商社に聞いた。市場規模(メーカー出荷金額ベース)は18年度が2兆6490億円、2019年度は2兆6480億円と推移している。こうした中、20年度はインバウンド需要がほぼ消失。さらに、テレワークの拡大や外出自粛などで国内需要が落ち込んだことにより、前年度比84.4%の2兆2350億円となった。
カテゴリー別にみると、スキンケア市場が構成比47.9%(1兆700億円)と最も高く、メイクアップ市場が同17.9%(3990億円)、ヘアケア市場は同19.5%(4350億円)、男性用化粧品市場は同5.4%(1210億円)、フレグランス化粧品市場が同1.2%(260億円)と続いた。
同研究所によると、1997年のアジア通貨危機と2008年のリーマン・ショックという経済危機後の化粧品業界の変遷をみると、「市場構造の変革」と「新市場の創出」が起こった点が共通している。98~99年には、ドクターズコスメの台頭やM&Aの活発化、大手化粧品メーカーを中心に海外戦略が進展。通信販売などネットビジネスが台頭し、卸の大型合併なども起こった。
21年度化粧品市場規模は1.6%増の2兆2700億円の見込み
09~10年では異業種からの市場参入が活発化し、エシカルな消費ブームの高まりで自然派・オーガニック化粧品が本格的に市場を拡大したほか、テレビ通販の台頭や業界全体での中国市場への進出が加速した。今回も、経済危機を契機として「市場構造の変革」や「新市場の創出」など、化粧品産業に大きな変革が起きるものと予測している。
21年度後半からコロナ禍が沈静化するとともに、国内の化粧品需要も徐々に回復し始めており、21年度の化粧品市場規模を前年度比101.6%の2兆2700億円と見込んだ。また、数年遅れる形で訪日外国人客も徐々に増加することが予想され、インバウンド需要もゆるやかに回復していくとみている。
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