2021.03.05 調査・統計
20年不正アクセス行為の認知件数、5.2%減の2806件
国家公安委員会と総務大臣、経済産業大臣の連名で4日、2020年の1年間にわたる「不正アクセス行為」の発生状況が公表された。「不正アクセス禁止法」の規定に基づく対応で、20年に都道府県警察から警察庁に報告があった件数は2806件。前年と比べて154件(5.2%)減少したことが明らかになった。
「ネットショッピングでの不正購入」が172件
不正アクセスを受けたのは、「一般企業」が2703件、「行政機関など」が84件、「大学・研究機関など」が11件、「プロバイダ」が5件、「その他」が3件だった。前年比では、高校を含む大学・研究機関だけが3件から11件に増加。認知の端緒別では、「警察活動」が最も多く1608件で57.3%。次いで「アクセス管理者からの届出」(614件・21.9%)、「利用権者からの届出」(567件・20.2%)となっていた。
「ネットバンキングでの不正送金など」が最も多く1847件。前年は1808件だった。次いで「メールの盗み見などの情報の不正入手」が234件で、前年から95件の減少。「ネットショッピングでの不正購入」が172件で、同204件の減少だった。これらによる検挙件数・人数は609件・230人で、前年と比べて207件・4人減少。違反行為別では、「不正アクセス行為」が585件・216人といずれも全体の90%以上を占めていた。
検挙件数は「フィッシングサイトにより入手したもの」が最多
不正アクセス禁止法違反の検挙件数について、識別符号窃用型(パスワード破り型)の手口は、「フィッシングサイトにより入手したもの」(172件)が最も多く、次いで「言葉巧みに利用権者から聞き出した、のぞき見たもの」(115件)、「利用者のパスワード設定、管理の甘さに漬け込んだもの」(99件)の順。
「フィッシングサイトにより入手したもの」は前年が1件で172倍、「言葉巧みに利用権者から聞き出した、のぞき見たもの」は同20件で約5.8倍。「利用者のパスワード設定、管理の甘さに漬け込んだもの」の前年は310件で、こちらは大幅に減っていた。
通販サイトにからんだ検挙事例も
「パスワード破り型」の不正アクセス行為(576件)で、他人のパスワードを用いて不正に利用されたサービスは、「社員・会員用などの専用サイト」(174件)が最も多く、次いで「オンラインゲーム・コミュニティサイト」(88件)、「ネットショッピング」(36件)の順だった。
通販サイトにからむ主な検挙事例では、(1)元勤務先の会社のID・ パスワードを無断で使用してネット通販サイトに不正にアクセスし、ギフト券を不正に注文し窃取。不正アクセス禁止法違反(不正アクセス行為)、窃盗罪容疑などで男(32)を検挙した。(京都府)
(2)他人のID・パスワードを使って電気通信事業者が提供するポイントサイトに不正にアクセス、他人のアカウント上のポイントを使用して電子書籍などを購入。不正アクセス禁止法違反(不正アクセス行為)及び電子計算機使用詐欺容疑で男(21)を検挙。(三重県)
(3)顧客から預かっていた携帯電話を操作し、ID・パスワードを無断で使用してネットショッピングサイトに不正にアクセス、ギフト券をキャリア決済で購入した。不正アクセス禁止法違反(不正アクセス行為)、電子計算機使用詐欺容疑で男(33)を検挙。(山形県)――など。
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