2020.08.11 通販会社
資生堂の2Q、EC19%増も大幅な減収減益に
(株)資生堂がこのほど発表した2020年12月期第2四半期(1~6月)連結決算は、売上高が前年同期比26.0%減の4178億1200万円、営業損益が34億3600万円(前年同期は689億8000万円の営業利益)、純損益は213億7600万円(前年同期は524億5200万円の純利益)となった。
日本は32%減、来店・インバウンド減
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を全地域で受け、売上減となった。利益面では売上減に伴う差益減や減産に伴う工場生産性の悪化による営業損失に加え、休業中の従業員給与、店舗・工場維持費など、コロナ禍にかかる特別損失を計上した。百貨店の閉鎖やドラッグストアの時短営業などは5月までを底に回復基調だが、いまだに低調が続いている。
事業別では、日本事業の売上高は前年同期比31.9%減の1505億円、営業利益は同87.5%減の52億円となった。ECが同19%の伸びを示したが、いまだに続く小売店の時短営業や同20%台前半となっている来店客数の影響も受け、プレステージブランドやコスメティクスブランドを中心に減収。これに加え、70%以上の減となった訪日外国人旅行者の大幅な減少により、インバウンド需要も激減した。
中国のEC事業は35%増に
中国事業の円換算後の売上高は前年同期比 7.1%減の1000億円、営業利益は同57.4%減の77億円となった。全セグメ ントの中で最も早く回復傾向が見られ、プレステージブランドを中心に売上高は同50%増とプラスに転じた。投資を強化しているECに関しては同35%増、EC化比率は40%を超えるまでに伸長している。
アジアパシフィック事業は、引き続きブランドの展開拡大やECの強化に取り組んだが、タイや台湾などを中心にコロナ禍の影響を受けた。一方、ベトナムは影響が比較的小さく、5 月以降は回復の兆しが見られる。売上高は前年同期比 27.8%減の262億円、営業利益は前年の32億円に対し、6億円の営業損失となった。
欧米も大幅減収減益、ECは伸長
米州事業では、厳しい市場環境の中でも ECが引き続き伸長している「Drunk Elephant」は好調に推移した。売上高は前年同期比 42.1%減の367億円、営業損失は前年に対し、154 億円増の186億円となった。
欧州事業の売上高は前年同期比 27.5%減の350億円、営業損失は前年に対し、49億円増の99億円となった。ロシア、イギリスを除くほぼ全ての市場で小売店が営業を再開。市場全体でECが大きく伸長する中、同社のECは市場を上回って伸び、特に「SHISEIDO」のスキンケアが好調に推移した。
EC加速へ、23年に売上構成比25%
同社は下期の強化・対応策として、生活者の意識変化に対応したマーケティング強化を掲げている。コロナ禍がもたらした不可逆的な変化の一つとしてECの加速を挙げ、デジタル・ECの拡大方針を示した。EC事業の売上構成比は19年の13%から23年には25%に、中国では同34%から50%と、飛躍的発展の実現をめざすとしている。
また、未定としていた通期(1~12月)の業績見通しも公表。売上高は前期比15.8%減の9530億円、営業利益は同100%減の0円、純損失として220億円を見込んだ。ウィズコロナの社会・経済活動が主要国で継続されると想定し、日本での緊急事態宣言発令や、各国でのロックダウンなどの可能性は織り込んでいないとした。
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