2020.07.01 調査・統計
折込チラシの取引内容で不適切表示が増加…JADMA通販広告実態調査
(公社)日本通信販売協会(JADMA)がこのほど公開した「2019年度通販広告実態調査報告書」によると、調査対象とした新聞の折込チラシ600件のうち、4割弱となる232件を不適正と認定していた。悪質な表示ではないが、前回調査より11件増えていた。
折込チラシ件数が減少、取引内容は悪質表示が少ない傾向に
JADMAでは、通信販売におけるトラブルの防止と広告表現の改善を目的とした第三者機関である「広告適正化委員会」を設置し、通信販売に関する広告表現の情報収集や評価検証を行っている。全国的に折込チラシの件数は減少傾向にあり、新規の通販会社による折込広告も減少しているという。
「取引内容」に関する広告表示では、特定商取引法に基づく必要記載事項や返品特約に関する事項が正確に記載されているかなどを精査した。全体的に悪質な表示は少なく、不適正とした表示も一部を改善してほしいというような内容だった。
「社名の記載」「返品特約の記載」「価格の記載」などが不適正の傾向
不適正としたのは、販売者として記載されていた名称は通称で、特商法上は正式社名を記載する必要があるという「社名の記載」。破損や商品不良の交換について、商品到着後1日以内に連絡をというのは難しく、合理的な日数に修正を求めた「返品特約の記載」についてなど。商品の申込方法や締切、引き渡し時期などを表示していない例もあった。
JADMAが「とても丁寧な商品説明」としながら不適正としたのは、日本製素材の婦人スラックス。割引表示があるが、WEBサイトでの販売価格も割引後の価格で、通常価格として販売されている価格は実際の販売実績があるものなのかという「価格の記載」への疑問。
「我が家の水をより美味しく安全に」。この事例は浄水器の広告だが、価格の表示があるのは初回分のカートリッジのみ。交換用はいくら? 先着100名などの記載があるが、同様のキャンペーンはWEBでも展開。「有利誤表示」に該当する恐れがある――。
「商品内容」の表示は約9割が適正表示
「商品内容」の表示の調査は、主に「化粧品の効能効果」「健康食品の効能効果」「数値・ データ」「個人体験談」の表示について。消費者の視点に立ち、購入に際して誤認によるトラブルの可能性がないか精査分析したが、600件中548件、約90%の通販広告が適正に表示されていた。
約10%の折込チラシについては「表示に関する各種法令」や「ガイドライン」などに抵触する恐れがあったり、消費者に不信感を与えかねない表示となっていた。商品別では「化粧品」の17件、「健康食品」の16件が際立っていた。
ネット広告では「定期購入」のトラブルが919件
今回は初めて、インターネット上の広告調査も実施した。19年度中にJADMAの通販110版に寄せられた消費者からの相談jは4361件に上り、うち、「定期購入」に関するトラブルが919件、「詐欺的なサイト」での購入トラブルが531件だった。これらは「SNS上の広告」や「ブログ記事」が購入のきかっけとなるケースが増加しているという。
調査の結果、適正性が疑われると判断された広告については、JADMA会員社・非会員社を問わず、検証結果を意見として通知し、広告表現改善を働きかけているという。
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