2020.06.02 調査・統計
19年の国内スキンケア市場は1%増の1兆2854億円、インバウンド需要が減
総合マーケティングビジネスを展開する(株)富士経済が発表した「2019年スキンケア・フレグランスの国内市場調査」によると、順調な市場拡大傾向の一方、『スキンケア』はインバウンドで需要が減少気味で内需の重要性が再認識され、『フレグランスは』はパーソナライズ化・カスタマイズ化の動向が注目されるという。
中国のEC法影響などで買い控えも
『スキンケア』は、訪日観光客向けの免税対象に化粧品が加わってインバウンド需要を獲得したことで、15年以降、市場は高い伸びが続いている。19年は中国での新EC法施行に伴うソーシャルバイヤー(代理購入者)の買い控えや、円高・人民元安による高価格帯品の需要減少でインバウンド需要の獲得に苦戦した。
毛穴・角質ケア意識高まり内需増
一方、内需は医薬部外品のしわ改善化粧品がスポットケアから化粧水、乳液、美容液、モイスチャーへ広がったほか、毛穴・角質ケア意識の高まりから洗顔料やクレンジングに加え、美容液やパックなどを使用したケアが習慣化し、堅調だった。
インバウンド需要が急速に減少したことで19年の市場は1兆2854億円と、18年比1.0%増と伸びは大きく鈍化した。しかし、内需が堅調で拡大が続いたことから、改めて内需獲得の重要性が認識された。
20年はコロナ禍も「堅調推移」?
20年は、新型コロナウイルスの流行によるインバウンド需要の落ち込み、内需も外出機会の減少による買い控えなど、市場へのマイナス要因が多い。しかし、早期のアンチエイジングや美白、毛穴・角質ケアなどスキンケアへの意識の高まりにより、機能性や効果を訴求した高付加価値品の需要が増加し、長期的には堅調な推移が予想されている。
『フレグランス』はルームフレグランスやボディクリーム、ヘアミストなど日常的に香りを楽しむニーズの高まりにより、市場は好調だ。特に15年以降は高価格帯のメゾンフレグランス人気や、香りを手軽に楽しめる練り香水がスティックタイプでエントリー需要を獲得し、高い伸びが続いている。
フレグランス市場は2.6%増の432億円
19年は、メゾンフレグランスが店頭露出の増加に加え、香料にこだわった希少性の高い商品の展開によって引き続き好調だった。また、各メーカーがエントリー需要獲得を目的に体験イベントやSNSを活用したプロモーションを積極的に行った。香りだけでなくボトルデザインなどブランドの世界観を発信することで、需要の取り込みに成功した商品も多かったことから、市場は18年比2.6%増の432億円となった。
化粧品のパーソナライズ化・カスタマイズ化が進んでおり、好みの香りをカスタマイズできる商品が発売されるなど、自分に適した香りや自分だけの香りを楽しむ動きが注目されている。また、フレグランスの使用率は依然として低いことから、異業種とのコラボレーションやスーツ専門店など新たな販売チャネルの開拓によってフレグランスに触れる機会が増えることで、ユーザーの増加や市場の拡大が進むとみられる。
同社は、併せて『パック』『洗顔料・クレンジング』『化粧水・モイスチャー』についても調査している。いずれもインバウンド需要の陰りが影響して伸びは鈍化しているものの、内需は好調。今後は内需獲得がより重視され、高付加価値商品の投入や需要の高まりを予想している。
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