2019.08.28 通販支援
ヤマトHD、米国のヘリ企業と空輸宅配の実証実験に成功
ヤマトホールディングス(株)と米国テキストロン社傘下のベル・ヘリコプターは27日、ベルが開発した自律運航型ポッド輸送機(Autonomous Pod Transport 70=APT 70)と、ヤマトが開発した貨物ユニットPUPA(Pod Unit for Parcel Air-transportation=荷物空輸ポッドユニット)の機能実証実験に成功したと発表した。「空輸宅配」へ向けた第一歩といえそうだ。

26日早朝にテキサスで実験を実施→成功
両社は顧客に新たな価値を提供するため、これまで培ってきたノウハウを融合させた空の新たな輸送モードの構築を進めている。いわゆるドローンよりも大型、中型の電動垂直離着陸機(Electric Vertical Take-Off and Landing:=eVTOL機)を活用した物流領域で、グローバルリーダーとなることをめざしている。
機能実証実験は現地時間26日朝、米国テキサス州フォートワース郊外で。2018年12月に両社で発表した合意内容を基に、今回改めてサービス導入の時期を2020年代前半に設定。それに向けた取り組みの第一段として、それぞれ開発したeVTOLシステム構成要素の連接性に関する実験を行った。その結果、以下の項目を検証、証明したという。
①APT 70の空力特性を最適化した姿勢での自律飛行
②飛行中および地上での作業時の高い安全性と可用性
③空輸からラストワンマイルへのシームレスな輸送形態の遷移
④荷物の格納および取り出しに関する取り扱いの容易さ
ヤマト「前例のないオンデマンド物流サービスを創出へ」
両社は成功を踏まえ、20年代前半までにAPT70がヤマトの荷物輸送システムで導入され、前例の無いオンデマンド物流サービスの顧客満足体験の創出をめざす考えだ。

APT70の機体、ベルとヤマトのロゴがプリントされている
APT 70は、テイルシッター型の電動垂直離着陸機にペイロードポッドを搭載。時速100マイル(時速160km)以上の速度で飛行し、積載量は70ポンド(32kg)以上。別次元の輸送サービスやオペレーション効率の向上が実現できるという。
PUPA70XGは、APT 70などの貨物eVTOL機に結合して荷物を空輸できる貨物ユニットで、70ポンド(32kg)までの積載可能重量を持つ試験機。巡航中には高い空力特性を持つ一方、地上ではさまざまな環境下において荷積みや荷下ろし、搬送を容易に行うことができる。ヤマトGの100年分の物流ノウハウを生かした、未来の貨物ユニットだという。

貨物ユニットPUPA70XG
ヤマトの長尾裕社長は「革新的な技術の実用化のためには、まず物流現場における実用性の高い機能設計が不可欠であり、今回の実験成功によって新たな空の輸送サービスを構築するための大きな第一歩を踏み出すことができた。今後はeVTOLシステムの技術開発とサービス設計をますます加速していきたい」と、決意を述べた。
ベルのMitch Snyder社長兼最高経営責任者も「我々のチームは民間物流に対する市場のアプローチを変える可能性を秘めた革新的なソリューションを開発してきた。両社でテクノロジーをさらに洗練させ、この物流エコシステムの中で安全に運航できる効率的で機敏な機体を生産していく」とコメントしている。
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