2022.09.16 行政情報
「実効性のある規制を」…消費者庁のステマ検討会が議論スタート
景品表示法の見直しに合わせて、ステルスマーケティング(ステマ)の規制のあり方を検討するため、消費者庁は16日、「ステルスマーケティングに関する検討会」の初会合を開き、議論をスタートさせた。今後は事業者ヒアリングなどを行い、年内をめどに報告書を取りまとめる。

検討会の冒頭で挨拶する河野大臣(16日午後)
検討会の冒頭で挨拶する河野大臣(16日午後)
日本は野放しの状況
同検討会は業界団体や消費者団体、学識経験者などの11人で構成。神戸大学大学院法学研究科の中川丈久教授が座長を務める。検討テーマに、ステマに対する景表法による規制の必要性と、具体的な規制のあり方を挙げた。
ステマは、企業の広告であることを隠して行う販売促進活動。有名人やインフルエンサーに費用を支払い、自社製品を宣伝してもらう。消費者をだますことになるため、海外ではステマに対する規制が進んでいるが、日本は野放しの状況にある。
景品表示法は、消費者を誤認させる「優良誤認表示」「有利誤認表示」を不当表示として規制している。しかし、広告とわからないようにする行為は不当表示に該当しないことから、現行の景表法ではステマを規制できない。
ステマで売上が「20%程度は増加」
初会合では、消費者庁から「ステルスマーケティングに関する実態調査」の結果が報告された。実態を把握するため、広告主・広告代理店・PR会社など59社へのヒアリングや、現役のインフルエンサー300人を対象としたアンケートなどを行った。
現役のインフルエンサーを対象としたアンケートの結果、41%が広告主からステマを依頼された経験があると回答。そのうち45%が依頼を受けたと答えた。
また、関連業者にステマの効果を聞いたところ、「少なくとも確実に(売上高が)20%程度は増加するという体感を持っている」(広告代理店)、「大手ECサイトで一気に売上ランキングで20位程度上がることや、売上が数倍程度になる」(PR会社)といった情報を得たという。
「実効性のある規制」を求める声も
今後の議論の方向性について、出席した委員からは多様な意見が寄せられた。
複数の委員が、「グローバルではステマは違法とされている。この点は歩調を合わせていかないと、ガラパゴス化していく」、「規制を設けるかどうかではなく、実効性のある規制をつくるという段階にある」など厳しい対応を要望。
一方、「どのような場合が規制の対象となるかなどを議論したい」といった、慎重な検討を求める声も聞かれた。
(木村 祐作)
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