2022.07.12 通販会社
卵殻をアップサイクル、ファーマフーズがENEOSと業務提携
(株)ファーマフーズはこのほど、ENEOSホールディングス(株)と共同で、卵由来の液体肥料の製造事業を行うENEGGO(株)=エネゴへの出資を決め、併せて(株)グリーンテクノ 21(GT21)とその子会社エネゴとの業務提携契約を締結したと発表した。国内最大規模の卵殻と卵殻膜の調達を図り、卵殻膜繊維、液体肥料など化成品分野の強化をめざす。

事業体制図
事業体制図
「未利用資源のアップサイクル」をサステナビリティ基本方針の重点課題に
ファーマフーズは、サステナビリティ基本方針の重点課題のひとつに「未利用資源のアップサイクル」を掲げ、さまざまな未利用資源から高付加価値素材を開発。食品やアグリ、化成品へのアップサイクルに取り組むビジネスを展開している。
卵殻は現在、年間約26万トンが廃棄されており、その多くが焼却処分となり大量のCO2が排出されている。同社はこの卵殻を、アップサイクルのための価値ある資源として捉えている。
卵の殻は、炭酸カルシウムの「卵殻」部分と「卵殻膜」というタンパク質の薄皮の部分からつくられている。「卵殻膜」には絡み合った構造的特徴があり、ウイルスや細菌、紫外線から中身を守る生体防御膜としての機能を持っている。この特徴を活かして開発した卵殻膜繊維は、機能性はもちろん、触り心地など使用感に優れている。
この繊維は、持続的循環資源としての事業性が金融機関や大手アパレルメーカーに高く評価され、多くの引き合いを受けている。将来の卵殻膜の資源としての価値を見据え、このほど、年間50t以上の卵殻膜の収集・供給能力を有するGT21と業務提携契約を結んだ。
卵殻膜を農業資材として活用することを計画
一方、循環型社会の実現のためには、調達した卵殻及び卵殻膜を活用した技術・製品の普及が重要となり、同社は、2021年に三洋化成工業(株)と共同で策定した「アグリ・ニュートリション基本計画」を基に、卵殻膜を農業資材として活用することを計画している。
独自技術で卵殻膜をペプチド化、農産物の育成試験で効果を確認したため、この技術を活用したバイオスティミュラントを農業および家庭用園芸市場に投入。今回、エネゴが実施する第三者割当増資をENEOSと共同で引き受けることで、卵由来の肥料の開発と製造に取り組み、化学肥料の使用低減をめざす。
タマゴは世界中の人々が美味しく食する素材で、しかも、温めると21日間で生命が育まれる「バイオカプセル」でもある。誰でも知っているタマゴから、誰もが気付かなかった「バイオマテリアル」が、今後も誕生する――。同社は「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」に参加し、取り組みの発信とともにCO2削減、循環型社会の実現につなげていきたい考えだ。
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