2022.05.26 調査・統計
21年物流17業種市場、7.7%増の21兆5810億円…要因は輸送運賃の高騰
(株)矢野経済研究所が25日発表した『物流17業種市場に関する調査』の結果によると、貨物量が徐々に回復し、2021年度の総市場規模は前年度比7.7%増の21兆5810億円を見込み、22年度は同2.2%増となる22兆500億円を予測している。

EC市場や食品スーパーなどが好調、国際物流は苦戦
調査は1月~4月。海運、3PL、宅配便(国内)、特別積合せ貨物運送、普通倉庫、フォワーディング、一般港湾運送、冷蔵倉庫、引越、航空貨物輸送、鉄道利用貨物運送、軽貨物輸送、国際宅配便、鉄道貨物輸送、バイク便輸送、納品代行、その他事業を対象とした。
国内(内需)関連物流は20年度、EC市場や食品スーパーなどの一部小売業態、医薬品・医療機器関連、半導体などのエレクトロニクス関連など、堅調に推移した分野もみられた。一方、自動車産業などの国内主要産業向けの物流は、勢いに欠ける結果となった。
国際物流では、特に20年度前半に世界的な経済活動の停滞がみられ、海上輸送・航空輸送ともに荷動きが大きく低迷。その後、中国における生産活動や米国の消費回復などがみられ、荷動きは復活傾向に向かった。しかし、海上コンテナ輸送をはじめとしたコンテナ貨物の滞留や滞船、運航遅延が頻発し、荷動き回復の大きな足かせとなった。
宅配便や軽貨物輸送などは堅調に推移
これらを受け、21年度の物流17業種総市場規模は、前年度比7.7%増の21兆5810億円を予測した。EC市場の拡大を受け、引き続きラストワンマイルを中心とした物流業種の宅配便や軽貨物輸送などは堅調に推移すると見込んだ。
また、産業向けの物流も20年度に比べると回復する見込みだが、海上輸送・航空輸送の需給ひっ迫による輸送運賃高騰も継続するとした。前年度比7.7%増という大幅な市場拡大は輸送運賃の高騰による部分が大きく、物量や荷動きがコロナ禍以前の水準に回復することは想定していない。物流業種別では、海運や宅配便、航空貨物輸送、フォワーディングなどが大幅に増加し、市場規模を押し上げると予測した。
翌年度以降の市場も微増の推移見通しを示し、22年度は前年度比2.2%増となる22億500億円、23年度は同1.9%増の22兆4610億円を、それぞれ予測している。
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