2022.05.09 通販会社
『クレベリン』の表示でお詫び、大幸薬品と消費者庁の争いが決着
大幸薬品(株)(大阪市西区、柴田高社長)は3日、自社ホームページ上で除菌剤『クレベリン』(6商品)の表示が景品表示法に違反していたと認め、消費者や関係者に「お詫び」を表明した。消費者庁による行政処分が不服として提訴したが、高裁の決定を受けて6商品の表示を改善することで決着した。

大幸薬品のホームページより
大幸薬品のホームページより
2度にわたる措置命令
『クレベリン』の表示をめぐる同社と消費者庁の争いを振り返る。同社は昨年11月26日、表示内容が景表法で禁止する不当表示に当たるとして、消費者庁から措置命令(案)に対する弁明の機会が付与された。同社は12月14日、『クレベリン』(6商品)に関する措置命令の差し止めを求めて東京地裁に提訴。同時に、仮の差し止めを申し立てた。
地裁は、6商品のうちペンタイプやスプレータイプなどの4商品について、同社から提出された資料を表示の合理的な根拠とは認めなかった。一方、置き型タイプの2商品については根拠に当たると認め、措置命令の仮の差し止めを決定。これに対して同社、消費者庁ともに東京高裁へ即時抗告を申し立てた。
地裁の決定を受けて消費者庁は今年1月20日、ペンタイプやスプレータイプなどの4商品の表示を対象に措置命令を行った。当初予定していた6商品のうち、司法の場で判断された4商品に行政処分を科した。一方、同社は「今回の措置命令に対応しない」(コーポレートコミュニケーションズグループ)と強気の姿勢を見せていた。
しかし、4月13日、東京高裁は地裁の決定を破棄し、仮の差し止めの申し立てを認めないと決定。高裁の判断を踏まえ、消費者庁は15日、置き型2商品についても措置命令を出した。同日、取材に対して同社は「高裁の判決が出ているので、真摯に受け止めて適切に対応していく」(同)とコメントしていた。
大幸薬品「高裁の決定と消費者庁の指摘を総合的に判断」
同社は大型連休中の今月3日、自社ホームページ上に「弊社商品の表示に関するお知らせ」を掲載した。
そのなかで、6商品から発生する二酸化塩素の作用により、室内空間に浮遊するウイルスや菌を除去または除菌する効果が得られるかのように表示していたと説明。「一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するもの」だったと認め、消費者・取引先・株主などにお詫びした。
取材に対し、同社は「高裁の決定と消費者庁の指摘を総合的に判断した」(同)と説明。すでにスプレータイプの2商品でパッケージを変更しているという。残り4商品についても「速やかに変更する」としている。
消費者庁によると、同社が置き型2商品の表示の根拠とした資料は、「25立方メートルの閉鎖空間で数時間かけてウイルスや菌が除去・除菌されたという試験結果」(表示対策課)だったという。確立した試験方法が存在しないことも問題点に挙げていた。
(木村 祐作)
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