2026.10.23 行政情報
取引DPF消費者保護法 販売者情報の開示請求は少数…債権額1万円の制限を疑問視する声も
取引デジタルプラットフォーム(DPF)消費者保護法に基づき、ECモール運営会社などに対して消費者が行う「販売業者等情報」の開示請求は、2024年度~25年度上半期の期間に33件にとどまった。消費者被害が出そうな事案の消費者庁への申し出については、25年度に569件を数えた。10月23日、消費者庁が取引DPF官民協議会に報告した。
出典:第9回取引DPF官民協議会の資料より
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2024年度~25年度上半期の開示請求33件
ECモールなどへの出店業者(販売業者)と消費者の間で、売買をめぐるトラブルが発生した場合、販売業者の連絡先が不明だと消費者は泣き寝入りを強いられる。このため同法は、1万円を超える債権がある場合、消費者がECモールなどの運営会社に対し、販売業者の電話番号やメールアドレスなどの開示を請求できると定めている。
消費者庁が行ったアンケートに回答した取引DPF運営会社28社のうち、2024年度~25年度上半期の間に、消費者から開示請求を受けたのは10社だった。開示請求は合計33件で、そのうち実際に開示した事案は12件にとどまった。
消費者が開示請求する理由を見ると、「返金対応を求めたいため」が多く、このほか、「商品を購入したが届かず、訴訟準備のため」「販売者による個人情報の取り扱いに関する慰謝料請求を行うため」などがある。一方、運営会社が開示しないと判断した理由として、「取引相手が『販売事業者等』とは判断できなかったため」「債権額が1万円を超えないと判断されたため」などが挙がった。
同協議会の構成員からは、「そもそもの件数が非常に少なく、(債権額の)『1万円』の制限は今後なくなってもいいのではないか」という意見が寄せられた。
2025年度の申し出は569件
同法は、ECモールなどの利用者に被害が出る恐れのある場合、誰でも消費者庁に対し、申し出ることができると定めている。2025年度の申し出件数は合計569件に上った。内訳は、取引DPFの物販系が213件、サービス系が38件で、このほか「直販サイト等」が318件だった。
直販サイト等に関する申し出について、消費者庁は「関係部署と情報を共有するほか、(必要に応じて)問い合わせも行っている」(取引デジタルプラットフォーム消費者保護室)と説明した。
(木村 祐作)
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