2026.03.31 コラム
たった1つのギフトが新規顧客を生む!11兆円市場で急拡大する「eギフト」最前線
ギフト市場が11兆円規模に拡大する中、「eギフト」が新たな成長エンジンとして注目されています。
住所を知らなくても、LINEやSNSでURLを送るだけ。
この“贈り方のDX”が、若年層の購買行動を変えるだけでなく、企業にとっては「1つのギフトで2人の顧客データを得られる新たなマーケティング手法」として広がりを見せています。
本記事では、新たなギフトの形として注目されるeギフトについて、企業側のメリットや活用事例を交えながら解説します。
SNSで贈るが当たり前の時代に
これまでギフトといえば、店頭で商品を購入し、手渡しや配送などで届けるのが一般的でした。しかし、ECやSNSの普及により、「贈る」というギフトの形が大きく変わってきています。
今では、住所を知らなくてもURLひとつでギフトを贈ることができ、気軽に感謝やお祝いの気持ちを届ける文化が定着しつつあります。
矢野経済研究所「ギフト市場に関する調査(2024年)」によると、2023年の国内ギフト市場は前年比103.4%の10兆8,930億円。2024年には11兆1,880億円に達する見込みです。
その中でもeギフトは特に成長が顕著で、20〜40代を中心に「日常のちょっとしたお礼」や「SNSでの誕生日メッセージ」など、新たなシーンで利用が拡大しています。
1つのギフトで「2人分の顧客データ」を取得
eギフトの最大の特徴は、贈り手(購入者)と受け取り手と双方がブランドとの接点を持つ点にあります。
従来、店舗購入の場合は、購入者のデータしか取得対象にはなりませんでしたが、eギフトでは受け取る側のデータも取得可能です。
こうした仕組みにより、企業は以下のような価値を得られます。
企業のメリット
・贈り手・受け取り手双方のデータを取得できる
・購買データを販促やCRM(顧客関係管理)施策や販促設計に活用できる
・店舗来店・再購入を促す動線を構築できる
こうした仕組みにより、「ギフトを売る」行為が「顧客接点を生み出す販促活動」へと変化しています。
贈る人にも、もらう人にも嬉しいeギフトの魅力
企業だけでなく、利用者にとってもeギフトは手軽さと自由度の高さが魅力です。
SNSやメッセージアプリ上で完結する気軽さはもちろん、受け取る相手に寄り添った“体験設計”が可能になります。
利用者のメリット
・SNSやURLで手軽に贈り・受け取りができる
・サイズや色、受取タイミングを自分で選べる
・メッセージや体験を通じて気持ちをより伝えられる
「相手の住所を知らない」「何を贈るか迷う」といった従来のハードルを取り除き、
よりカジュアルで、気持ちの伝わるギフト体験を実現しています。
こうした利用者体験の向上こそが、企業にとってもリピーターやファンの獲得へとつながります。
ギフトの受け取り手が、次の贈り手になる
食べるスープをコンセプトにしたスープ専門店: Soup Stock Tokyo
Soup Stock Tokyoでは、2023年より「温めるだけで楽しめるスープセット」をeギフトとして販売しています。冷凍食品という特性上、受け取り時の冷凍庫スペースなどが課題でしたが、eギフト化により受け取り手が受け取りタイミングを選べるようになり、贈り手・受け取り手の双方にとってスムーズなギフト体験を実現しました。
導入後は、ギフトを受け取ったことで「スープストックをeギフトで贈れる」と知る人が増加。
SNSでも「もらってうれしかった」「自分も贈ってみたい」といった投稿が自然に広がり、受け取り手が次の贈り手になる好循環が生まれています。
同社は季節ごとの限定メッセージカードも展開し、ギフトを通じたブランド体験をさらに深化させています。
eギフトにはメッセージカードを添えることもできます。季節に合わせたデザインを選び、メッセージとともに商品を贈ることで、より気持ちのこもったギフト体験を提供しています。
受け取り手が「サイズ」や「色」を選択
日本製リカバリーウェア: VENEX
株式会社ベネクスが運営する「VENEX公式オンラインストア」は、休養時専用「リカバリーウェア」を展開するECサイトです。取り扱うウェアはギフトに嬉しい日本製で、秘密は国内で糸からつくる独自の特許技術「PHT繊維」。着て、休むだけで「疲労回復」「血行促進」「筋肉のコリ等の改善」が期待できます。※一般医療機器。身につけるだけで日々の休養をサポートしてくれるアイテムとして、大切な人への贈り物に選ばれています。
従来、服をプレゼントする際には「サイズ」や「色」を事前に把握して購入する必要があり、贈り手にとって心理的ハードルが高いものでした。しかし、eギフトでは受け取り手が自分でサイズや色を選択できるため、そうした不安を解消できます。「頑張る人に、休む時間を贈る」──eギフトだからこそ実現できる、体験型の贈り方です。
eギフト経由だけで約4,000人の来店を実現
ラーメン屋:歴史を刻め
飲食業でもeギフトの活用は進んでいます。
株式会社元気ですかが運営する「ラーメン荘 歴史を刻め」では、店舗体験そのものを“贈る”形でeギフトを展開。
「友達2人で1,000円」キャンペーンチケットを販売したところ、7日間で2,000枚を完売し、約4,000人の来店を実現しました。
さらに、「大盛り完食チャレンジ券」などユニークな体験型ギフトも展開。
完食すると限定Tシャツがもらえる仕組みが話題を呼び、「贈る」「挑戦する」「体験する」という一連の行動がブランドへの愛着形成につながっています。
eギフトが、オンラインからオフラインへの来店導線(OMO)を自然に生む好事例です。
ギフトは“売る”から“つなぐ”へ
ECが成熟した今、次の競争軸は「どう売るか」ではなく、「どう贈るか」に移りつつあります。
eギフトは、顧客接点の創出とデータ活用を両立する新たなマーケティング手段です。
ギフトを通じて新たな顧客をつなぎ、ブランド体験を広げる仕組みを設計できるかどうかが、これからのEC成長を左右するでしょう。
「売る」と「贈る」の両面から、消費者に寄り添った新しいギフト施策を検討してみてはいかがでしょうか?
■関連資料
EC/D2Cサービスのご紹介資料(AnyMind Group)
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