2024.09.03 行政情報
改正景表法が10月1日施行…注目される確約手続の適用範囲
10月1日に施行される改正景品表示法の説明会がきょう(3日)から始まった。確約手続の導入や課徴金制度の見直しに、産業界の関心が注がれている。消費者庁は3日東京、5日大阪、10日名古屋の各会場で、事業者に向けて法改正のポイントを解説する。
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過去10年で行政処分を受けた事業者は対象外
改正景表法は確約手続の導入、課徴金制度の見直し、直罰の新設などが柱。特に注目を集めているのが、確約手続だ。
確約手続は、違法性が疑われる表示を事業者が自主的に是正する仕組み。事業者が是正計画を消費者庁へ提出して認定されれば、行政処分(措置命令・課徴金納付命令)を受けることなく、事業者自らが問題のある表示を改善する。
インターネット通販の普及に伴って悪質な広告も増加しているが、取り締まり当局のマンパワーに限界があり、法執行が追いつかない状況にある。確約手続の導入により、「不適切な表示がいち早く改善されるので、消費者の利益が保たれる。短時間で処理できるため、多くのリソースをほかの事案に充てることもできる」(消費者庁)といったメリットが期待されている。
確約手続きは、過去10年間に行政処分を受けた事業者や、悪質な事例については適用しない。ミスなどによって、景表法に抵触する恐れのある表示を行った事業者が対象になるとみられている。
確約手続はもともと、公正取引委員会が所管する独占禁止法で運用されてきた。これまでに大手ECモール事業者や巨大IT企業なども活用している。
課徴金割り増し算定率や直罰で抑止効果狙う
課徴金制度の見直しにより、違反を繰り返した事業者に対し、課徴金の割り増し算定率を適用する。通常の算定率は3%だが、過去10年以内に課徴金納付命令を受けた事業者が違反を繰り返した場合には4.5%とし、1.5倍の課徴金額の支払いを命じる。
また、調査の迅速化の観点から、課徴金の調査で売上額が不明な期間がある場合などで、売上額を推計できるようにした。
課徴金の調査には平均2年近くもかかり、調査の長期化が課題となっていた。この要因として、中小企業などの場合、帳簿が正確に記録されていないことがあり、これに加えて、調査に協力的でないケースもある。このため、売上額が不明な期間については、記録がそろっている期間の1日平均売上額に、不明な日数を乗じて算出できるようにした。
課徴金制度の返金措置については、購入代金を返金する際の支払い方法として、従来の「金銭」に、「電子マネー」「商品券」などを追加した。ハードルを下げることで、返金措置の活用を促す考えだ。
「直罰」は100万円以下の罰金
悪質な事業者への抑止力を高めるため、景表法に「直罰」規定を設けた。具体的には、100万円以下の罰金を科すことが可能となる。
このほか、不当表示の差止請求を行う適格消費者団体が事業者に対し、表示の根拠を提出するよう求めることができる規定を設けるなど、幅広い対策を盛り込んだ。
(木村 祐作)
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