2023.05.29 調査・統計
人が集まる場所への外出行動、コロナ禍以前の水準に…消費意欲は低調
(株)クロス・マーケティングがこのほど発表した『消費動向に関する定点調査(2023年5月)』の結果によると、コロナ禍の落ち着きで、外出行動はコロナ以前の水準に戻ってきたが、生活必需品の値上げは大きく、先行き不透明なことから景況感は依然、よくなっていないようだ。

生活実感の推移で「食費が増えた」が12ptの上昇
調査は、全国47都道府県に在住する20歳~69歳の男女1200人を対象に、現在の暮らしの状況を過去との比較を目的に、年2回(5月・10月)実施。今回は、新型コロナウイルス5類感染症移行前、連休中の5月1日~8日に聞いた。
まず「生活実感」の推移に関しては、幾度となく続く食品の値上げが響き、「食費が増えた」は前年同期から12ptの上昇。一方、「自宅で過ごす時間」は20年の緊急事態宣言下をピークに減少傾向は継続しており、同12pt低下していた。「給与所得」(同4.3pt増)と「労働時間」(同1.8pt増)は、緩やかな増加傾向が見て取れる。
「消費動向」の推移については、全国旅行支援の延長や水際対策の緩和などもあり、前年同期から「国内旅行の回数」は24pt、「海外旅行の回数」は23pt、「スポーツ観戦」は20pt上昇し、コロナ以前の水準に戻っている。
ほかに上昇したものは「飲酒目的の外食頻度」(18.2pt)、「高速道路の利用頻度」(16.3pt)、「映画館」(16.0%)、「食事目的の外食頻度」(15.1%)など多岐にわたり、人が集まるところへの外出行動が活発となっている。一方、中食の「食事の持ち帰り・テイクアウトの利用回数」は14.3pt低下していた。
今後1年間の景気の見通しは「悪くなる」が38%に
今後1年間の景気の見通しについて、「変わらないと」と回答した人は49%と半数を占め、次いで「悪くなる」が38%。22年5月や10月と比べると、「悪くなる」割合は減ってはいるものの、依然として世界情勢への不安や生活を維持するための光熱費や食品などの値上げが続いており、 先行きも不透明なことから景況感は悪いといえる。
今後1年間の自身の消費予測を聞いたところ、「変わらない」は59%、「増える」が23%、「減る」が18%だった。女性は「増える」と「減る」の割合が男性よりも多かった。
「増える」とした人の理由は、自由回答で「生活必需品の値上げ」「固定費の高騰」「旅行や買い物など外出機会の増加」などの意見が聞かれた。一方、「減る」と回答した人は、「物価は上がるが賃金が上がる見通しがない」「光熱費の高騰や増税」「値上げによる買い控え」「教育費の負担」などの声があり、双方とも、値上げに起因する理由が多く見られた。
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