2023.03.31 調査・統計
メタバースの認知率は83%、実際の利用者は5%程度…三菱総合研究所
(株)三菱総合研究所(MRI)が30日発表した『メタバースの認知・利用状況に関するアンケート』の結果によると、83%が認知しているが、実際の利用者は5%程度にとどまっていた。今回、新たに実施した調査に加え、毎年6月に実施している生活者市場予測システムの22年データ、他機関の公開情報を活用し、認知率や利用率の経時変化を分析した。

メタバースの国内における認知率・利用率の経時変化
メタバースの国内における認知率・利用率の経時変化
「視聴型」「没入型」デバイスの体験価値のバランス化がポイントに
それによると、認知率は増加傾向を維持しており、22年12月で83%に達している。一方、利用率はあまり変化せず、5.5%にとどまっていた。メタバースビジネスを成功させるには、「視聴型デバイス」と「没入型デバイス」のそれぞれの体験価値をバランスさせることが重要であることが読みとれる結果となった。
国内のメタバースの認知、利用状況を俯瞰的に分析し、次のような結果が得られた。
・メタバースという言葉を知っている人(認知者)は全体の83%。
・他者に説明できるレベルで理解している人(理解者)は全体の12%弱(22年6月時点では5%未満)。
・実際に利用したことのある人(利用者)は全体の5.5%。
・利用者のうち、月1回以上利用している人は全利用者の30%強。
・理解者、利用者ともに女性の割合は男性の4割程度。
・主要アクセス手段はスマホ・タブレット(6割)、PCなど平面ディスプレイ(2割)で、「視聴型」のアクセスが中心。VR-デバイスのような「没入型」でのアクセスは簡易型を含めても2割。
・応用領域は、ゲームや音楽・ライブ、ショッピングなど。将来の応用領域についてもゲームなどが多いが、教育・学習、医療・健康、遠隔会議などを挙げた回答が顕著に増加している。
長期的には没入型メタバースに高い期待
MRIによると、今回の結果は当面のメタバースビジネス成功のためにはスマホ・タブレットなど、モバイル系の視聴型デバイスでの体験価値を高めることの重要性を示している。今後は、現在のオンラインサービスの良さを残しつつ、3D空間でのオブジェクト表現やアバターによるコミュニケーションなど、メタバース特有の体験価値を付加することが重要となる。
一方、教育・学習や遠隔会議などの場合、オンラインサービスが普及段階に至ったのは最近で、視聴型メタバースについては有効な活用法が模索されている段階にある。これらについては、メタバース特有の価値をより鮮明にし、市場を顕在化させていく必要がある。
長期的には没入型のメタバースへの期待は極めて高いものがある。将来のビジネスへの投資という側面を意識して、より積極的な研究開発を進めることが望まれる。視聴型と没入型の体験価値をバランスさせることにより、メタバースビジネスは中長期的に大きく発展することが期待されるとしている。
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