2023.03.08 調査・統計
コロナ禍で急成長した「宅配サービス」、倒産件数が前年同期比2倍に急増
(株)東京商工リサーチは、2022年度の『飲食業の倒産動向調査』の結果をまとめ、7日に発表した。負債額1000万円以上の倒産件数は508件で、前年同期を下回ったが、コロナ関連倒産は330件(同21.7%増)と増加。飲食業倒産の64.9%を占めるほか、急成長で注目された「宅配サービス」の倒産急増など、コロナ禍の影響の深さをみせつけた。

「持ち帰り飲食サービス業」も53.3%増に
22年4月~23年2月の期間を調査。日本産業分類の「飲食業」(食堂・レストラン、専門料理店、そば・うどん店、すし店、酒場・ビヤホール、バー・キャバレー・ナイトクラブ、喫茶店、その他の飲食店、持ち帰り飲食サービス業、宅配飲食サービス業)の倒産を分析した。
飲食業の倒産は、22年11月から4カ月連続で前年同月を上回った。コロナ関連の資金繰り効果が薄れ、客足もコロナ前に戻らず、原材料高や光熱費の上昇、人手不足などが経営を直撃。飲食業界の苦境はこれから本番を迎える可能性が高い。
業種別では、「宅配飲食サービス業」が前年同期比118.7%増(16件→35件)、「持ち帰り飲食サービス業」が同53.3%増(15件→23件)と大幅に増加した。この2業種はコロナ禍の巣ごもり需要や外出自粛で好調だったが、新規参入組の増加による競合や顧客ニーズの変化で、小規模の事業者を中心に淘汰が進んでいる。
「1億円以上5億円未満」の負債額が75件
負債額別では、「1億円以上5億円未満」が75件(前年同期比47.0%増)で、増加率が最も大きかった。同社が22年12月実施したアンケートでは、飲食業の過剰債務率は65.2%と宿泊業に次いで2番目に高かった。このため、コロナ支援の副作用で過剰債務に陥った事業者の負債が膨らんでいる可能性がある。
新たな生活様式の浸透に加え、原材料や光熱費の高騰、人手不足や人件費の負担増加もあり、飲食業の倒産はゼロ・ゼロ融資の返済がピークを迎える春以降、増加が懸念される。
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