2022.12.14 その他
高所得者層の税負担増に反対、新経連が検討会に向けて緊急コメント
政府・与党による高所得者層の税負担増加に向けた検討を受けて、(一社)新経済連盟(代表理事=三木谷浩史・楽天グループ〈株〉会長兼社長)は13日、これに反対する意思をまとめ、緊急コメントを発表した。

新経連「税負担の引き下げなくして国内投資の拡大なし」
新経連はまず、新経済連盟はアントレプレナーを中心とする経済団体であり、「民でできることは民に」を基本コンセプトとして、税負担を抜本的に引き下げ、「官」が過剰な市場介入や支出を行わないことを求めていると、基本姿勢を強調。
税負担の抜本的な引き下げは、国内投資の拡大や経済の活性化に向けた取組の基盤となるもので、税負担の引き下げなくして国内投資の拡大はない。個人の所得税の最高税率は世界最高水準の55%であり、相続税も最高税率が55%ということを考えると、「100稼いでもそもそも20も残らないという計算になる」。まず、世界的に高い個人の最高所得税率を直ちに引き下げる必要があることを改めて付言した。
そのうえで、「起業に対するメッセージ性の問題」に言及。今回の措置は、これから起業しようとしている人に対して極めてネガティブなメッセージとなり、成功者に対するさらなる増税の可能性を予告してるというメッセージにもなってしまう。
政府方針「スタートアップ育成5か年計画」のブレーキにも
このことは、政府が「スタートアップ育成5か年計画」を作成して振興を図っていく方針を出したことにブレーキをかけるものであり、政府として整合性が取れていない。メガベンチャーを作り、ジャパニーズドリームを作る環境整備が必要不可欠だとした。
併せて、「国内外から投資や人を日本に呼び込むことへの著しい悪影響を及ぼす」とした。岸田政権は、国内外から投資や人を日本に呼び込むメッセージを出しているが、今回の措置はそれとは逆のベクトルになる。資産家が日本から外国に逃げ出し、外国からも日本に来なくなる。株価にも悪影響を及ぼし、投資家も日本市場から逃げ出すことになってしまう。
なお、税金の高いカリフォルニアでは、「ブレインドレイン」(頭脳流出)が起こっており、街も荒廃してきていることは日本にとって教訓となる、としている。
高所得者層を狙い撃ちにした懲罰的な課税となることは極めて不適切で、配当やキャピタルゲインに対する課税は法人税支払い後のものであり、そもそも二重課税で資本効率をさげている。高所得者層の実効税率が下がる1億円の壁が問題なのだとするのであれば、むしろ、所得税の最高税率を下げることで対応も可能であると、課題解決方法の適切性の問題にも触れている。
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