2022.06.24 行政情報
景表法検討会、「ステマ対策」「確約手続の導入」が論点に
消費者庁は23日、景品表示法検討会(中川丈久座長)を開催し、景表法の改正に向けた論点を示した。独占禁止法の「確約手続」の導入、「ステルスマーケティング(ステマ)」対策を柱に据えている。同検討会は年内をめどに、報告書を取りまとめる計画だ。

景品表示法検討会資料より
景品表示法検討会資料より
悪質事業者には課徴金算定率の割り増し
論点は、(1)効率的・重点的な法執行、(2)デジタル化への対応、(3)消費者利益の回復の充実、(4)中長期的な検討課題――に分かれる。
効率的・重点的な法執行に向けて、違反行為を繰り返す悪質事業者を対象に、課徴金の算定基準を見直す考えだ。独禁法の場合、違反を繰り返す事業者に対し、課徴金算定率を割り増すことが可能。景表法にも導入する方向で検討する。
不当表示を行った事業者が、自主的に早期是正を目指すケースに適用する独禁法の「確約手続」の導入も論点に挙げた。確約手続は、行政と事業者が合意し、不当表示の疑いがある案件を自主的に解決するという仕組み。
出席した委員からは、「確約手続の導入により、措置命令(の案件)が確約手続に移ると困る」などの意見が寄せられた。
「ステマ」対策、新たな検討の場を設置へ
デジタル化への対応は、ステマ対策が柱となる。広告主が自社の広告であることを隠して出稿するステマに対し、新たな規制を設ける。
景表法では、広告と明示しないことを理由に規制できる規定が設けられていない。具体的な対策の構築に向けて、消費者庁の担当官は「別の検討の場を設けて、専門家集団による検討が必要」(表示対策課)との見解を示した。
解約手続で経済的な回復措置も
不当表示によって失われた消費者利益(金銭)の回復策については、確約手続のなかで対応することや、課徴金の自主返金制度で電子マネーの活用を検討する。
独禁法の確約手続では、「優越的地位の濫用」事件で金銭的な回復措置の実績があることを踏まえ、景表法でも同様の取り組みを想定している。
課徴金の自主返金制度については活用を促すために、「(現行は)キャッシュが前提だが、電子マネーも可能とすることでハードルを下げる」(表示対策課)と説明した。
また、中長期的な検討課題に、景表法の適用範囲の見直し、ダークパターン(あおり、誘導など)への対応を挙げた。
(木村 祐作)
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