2022.04.14 調査・統計
21年国内EC決済サービス市場、18%増の23兆円…25年には33兆円規模に
(株)矢野経済研究所が13日発表した『EC決済サービス市場に関する調査』の結果によると、2021年度の市場は前年度比18.0%増となる23兆円を見込んだ。EC化率の進展やEC市場の拡大、サービス領域の拡張などで、25年度には33兆円超えの市場規模を予測している。

物販のECやデジタルコンテンツのEC拡大でEC決済サービス取扱高が急増
調査は21年12月~22年3月。ECサイト向けの決済サービス提供事業者および関連事業者に聴取し、現況や将来を見据えて市場規模を明らかにした。
それによると、巣ごもり消費に伴った物販系や動画・音楽配信・ゲーム・電子書籍に代表されるデジタルコンテンツのEC拡大、公金領域などにおけるオンライン決済サービス利用拡大を背景として、大手決済代行業者を中心にEC決済サービス取扱高は順調に増加している。
さらに、BtoB領域や対面による取引、オムニチャネルに関する決済サービスの提供も拡大しており、今後、決済代行業者各社はさらなる付加価値の創出のために、これらのサービス提供に注力していくと考えられる。
こうした要因を背景に、20年度のEC決済サービス市場(EC決済サービス提供事業者の取扱高ベース)を前年度比18.6%増の19兆4859億円と推計。21年度は同18.0%増の約23兆円を見込み、以降も拡大を続け、25年度は33兆8320億円と予測した。
コロナ禍で非対面の後払い決済ニーズが増加
BtoC領域の後払い決済サービスは、若年層や主婦層などのクレジットカードを利用しない層を中心に利用が広がり、クレジットカードを保有しているユーザーでも、使い分けて後払いを利用するなどの動きがある。また、宅配業者と対面を避けるため代引きから後払い決済への移行が進むなどして、市場は堅調に拡大している。
20年度の市場は、サービス提供事業者の取扱高ベースで前年度比27.9%増の8790億円と推計。コロナ禍では、未払いリスクに対する懸念から加盟店の審査を厳しくする動きもみられるが、21年度は同23.9%増の1兆890億円と、初の1兆円市場を見込んだ。裾野拡大を背景に即時与信の精度向上が進むなどとして、25年度には1兆9090億円を予測した。
同研究所は、EC決済サービス市場は今後も堅調な拡大が見込まれるとし、今後の展望として、BtoC EC市場の拡大、オンラインとオフラインのボーダレス化に加え、加盟店(導入事業者)向けDX支援への決済代行業者各社の注力などを挙げた。
コロナ禍で減少した旅行やホテル宿泊、イベント・チケット販売などの分野の消費回復で、BtoC EC市場が拡大。その他、EC化率が進展するに連れ、購買行動においてオンラインとオフラインのボーダレス化が一層進み、EC決済サービス事業者における対面取引の決済サービス提供や、オムニチャネルの送客など関する取組みも強化されるとみている。
また、決済機能以外に付加価値のあるサービスを加盟店に提供するため、決済代行業者によるマーケティング支援をはじめとするDX支援の取組みの進捗が考えられるとした。
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