2022.03.08 調査・統計
健康食品市場規模、21年は2.5%増の8880億3000万円
(株)矢野経済研究所が7日発表した『国内の健康食品市場に関する調査(2022年)』によると、コロナ禍の需要拡大で機能性表示食品を中心に市場は拡大。21年の中盤以降、一巡化しているものの感染症への不安は払しょくされておらず、需要は引き続き堅調とし、市場は今後も緩やかな成長が続くという見通しを示した。

健康不安対策として機能性表示食品が需要増
調査対象は錠剤、カプセル、粉末、ミニドリンク形状などの健康維持・増進、美容などを目的とした食品。21年8月~22年1月に、健康食品製造・販売企業(健康食品メーカーを中心に一般食品メーカー・製薬メーカーなど)、健康食品関連団体、管轄官庁から聴取した。
それによると、健康食品の市場規模はメーカー出荷金額ベースで、20年度が前年度比0.4%増の8659億9000万円と推計。21年度は同2.5%増の8880億3000万円を見込んだ。
コロナ禍で消費者の健康・免疫に対する関心の高まりに加え、巣ごもり需要から通信販売を中心に市場が伸長。新たな生活様式の中で、在宅時間の増加や運動不足による肥満の増加、膝や筋肉の衰えへの不安、睡眠・ストレスの増加など、健康不安に対する対策として機能性表示食品を中心とした需要が見られ、市場拡大に繋がる見込みだ。
機能性表示食品の海外向け市場規模が26%増
流通別では、20年度の海外(一般貿易、越境EC)向けの市場規模が前年度比26.2%増の122億2000万円と、100億円の大台を突破。国内でのインバウンド需要が消失した中で、日本製の健康食品の人気の高さから、アジア圏を中心に売上を伸ばす企業が散見された。
機能性表示食品の市場規模はメーカー出荷金額ベースで、20年度は前年度比19.7%増の3044億円(サプリメント53.6%、一般食品42.6%、生鮮食品3.8%)と推計。21年度は同7.7%増の3278億3000万円を見込んだ。
21年度は成長率が鈍化する見込みに
サプリメントに関しては、急拡大してきた市場規模が競合激化の影響などから、21年度は成長率が鈍化する見込みだ。いち早く大型商材の機能性表示食品化や、積極的な広告展開によるヒット商品の誕生などが見られ、20年度までは高い成長率で進捗していたが、これらの動きが一巡化しつつある。
一般食品は、清涼飲料などで大型商材の機能性表示食品化やヒット商品の誕生が見られ、21年度も引き続き2桁成長が続くと見込まれる。特に飲料は、身近な販売チャネルで購入できることから、トライアルの喚起が図りやすく、積極的な広告宣伝で売上を伸ばす商品が散見される。生鮮食品も受理件数の伸びは鈍化しながらも、馴染みの深い野菜・果実などで機能性表示食品としての発売が見られ、21年度は大きく市場が拡大するものと見込む。
コロナ禍での需要拡大は21年度中盤以降一巡化し、通販での新規顧客獲得効率も徐々に戻りつつある。一方で、コロナ禍に対する不安は払拭されておらず、高齢者層を中心に健康・免疫に対する関心が引き続き高く、健康食品の需要は引き続き堅調。22年度の市場規模は前年比1.7%増の9031億3000万円と予測し、緩やかな成長が続く見通しを示している。
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