2021.11.11 調査・統計
21年化粧品国内市場、3.3%増の2兆8415億円…インバウンド需要が消失
総合マーケティングビジネスの(株)富士経済が10日発表した『化粧品の国内市場調査』の結果によると、2021年の市場規模は前年比3.3%増の2兆8415億円を見込んだ。商業施設の営業状況の改善や外出機会の増加などにより、回復基調を示している。

コロナ禍での店舗休業や外出自粛が影響
調査は、6~8月に参入企業や関連企業・団体からヒアリング。消費者アンケートとして7月2~4日に、化粧品(スキンケア・ベースメイク・ポイントメイク)を購入したことがある20~59歳の女性640人に聴取した。
20年は新型コロナウイルス感染症の影響でインバウンド需要が消失したほか、4~5月には緊急事態宣言が発出され、百貨店や駅ビルなどの商業施設が休業を余儀なくされた。また、消費者も外出自粛によりベース・ポイントメイクやクレンジング、サンスクリーンの使用機会が減少し、市場は前年比14.5%減の2兆7502億円となった。
21年は前年と比較して百貨店などの商業施設の営業状況が改善されているほか、ワクチン接種の開始と進展から外出機会が増加しており、前年比3.3%増の2兆8415億円が見込まれる。22年以降は、ワクチン接種が進みコロナ禍での生活様式への順応が進むことで、市場は徐々に回復に向かうとみられる。
高価格帯商品は前年を大きく下回る結果に
価格帯別の市場をみると、高価格帯はスキンケアやメイクアップで若年層の需要を取り込んで市場を拡大してきたが、20年は前年を大きく下回った。景況悪化で低・中価格帯へシフトする品目もみられた。一方、「おうち美容」への関心の高まりで、スキンケアやヘアケアの予算を増やす消費者もみられ、新たな需要を取り込んでいる。21年は、ポイントメイクなど前年に大幅縮小したカテゴリーが反動で伸長するため、市場は前年比3.3%増が見込まれる。
中価格帯は20年、在宅時間の増加により通販で実績を伸ばすブランドがみられたほか、景況悪化による高価格帯からのシフトがあった。スキンケアでは、在宅時間の増加でスキンケアステップを見直す消費者が増え、スペシャルケアの需要が高まったが、インバウンド需要の消失で市場は縮小。21年以降は、徐々に回復に向かうとみられる。
低価格帯は20年、シートパックやサンスクリーンのインバウンド需要が消失したほか、消費者のパーソナルユース志向が強まり、ヘアケアなどで中/高価格帯へのシフトが進んだことにより市場は前年比13.1%減となった。一方、マスク着用やストレスなどにより毛穴の開きやニキビなど肌悩みが生じやすい環境になったことで、低価格帯の中でもより高単価なスキンケア商品などは好調だった。21年以降、市場は微増で推移するとみられる。
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