2021.11.04 行政情報
DP法「官民協議会準備会」が初会合、開示請求権や努力義務の具体案を検討
インターネット上のショッピングモール運営事業者などを規制する新法の施行に向けて、消費者庁は2日、「取引デジタルプラットフォーム(DPF)官民協議会準備会」の初会合を開き、悪質な販売業者(出店者)から消費者を保護するために導入する施策の具体化に着手した。

※キャプション:消費者庁の発表資料より
※キャプション:消費者庁の発表資料より
開示請求権の対象を「1万円以上」「氏名、名称等」
同準備会は、今年5月に公布された「取引デジタルプラットフォームを利用する消費者の利益の保護に関する法律」(デジプラ法)に基づいて設置する官民協議会の前身となる組織。
官民協議会は国の行政機関、DPF提供者団体、消費者団体などで組織する。悪質な販売業者への具体的な対応を協議する場となる。
施行(公布から1年以内)へ向けて、消費者庁は同準備会で出た意見を参考に、内閣府令やガイドラインを策定する。
初会合では、内閣府令(案)、DPFの努力義務に関する指針(案)などのポイントが示された。
開示請求の対象となる債権額の下限は「1万円」
同法は、消費者が損害賠償請求を行う場合に、販売業者に関する情報の開示を請求できる権利を創設する。内閣府令(案)によると、開示請求の対象となる債権額の下限は「1万円」、開示請求できる情報は「氏名、名称等」とし、書面でも電子メールでも請求できるようにする。
また同法は、DPF提供者の努力義務として、(1)販売業者と消費者の円滑な連絡を可能とする措置、(2)販売条件などについて、消費者から苦情があった場合に必要な調査の実施、(3)販売業者に対し、身元確認のための情報提供を求めること――を規定している。これらの努力義務に関する指針(案)では、基本的な取り組みと望ましい取り組み例を示す考えだ。
※キャプション:消費者庁の発表資料より
新経済連盟、「ビジネスの実態を踏まえた議論」を要望
初会合に出席したオンラインマーケットプレイス協議会は、「例えば、特商法の住所と今回の開示請求の対象はどこが違うのか。個人情報が開示対象に入ってくるが、どう扱うのか、DPF側でどう判断すればよいのかなどを議論したい」と今後の検討課題を挙げた。
(一社)新経済連盟は、「消費者保護のための自主的な取り組みを促進するような内容になってほしい。それぞれ(のDPF提供者は)規模も異なるため、前向きに取り組めるようになっていくことを期待している。さらに実務の負担も考えられるので、ビジネスの実態を踏まえて議論したい」と述べた。
一方、(公社)全国消費生活相談員協会は、「問題は取り組みが十分でないDPFがあること、さらに問題なのは自主的取り組みが期待できないDPFが存在すること。悪質なDPFへの措置についてはぜひ検討してほしい」と要望した。
次回会合からは非公開となる。内閣府令(案)などのポイントや具体案、官民協議会の運営方法について意見交換する予定だ。
(木村 祐作)
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