2021.06.11 行政情報
アフィリエイト広告の検討会が初会合、規制策強化を巡る駆け引きも
悪質なアフィリエイト広告による消費者被害を防ぐため、消費者庁は10日、「アフィリエイト広告等に関する検討会」(中川丈久座長)の初会合を開き、具体策の検討に着手した。今年末までに結論を取りまとめる。

広告主による管理強化などが論点に
同検討会は業界団体や消費者団体の関係者、学識経験者などの11人で構成。座長は神戸大学大学院法学研究科の中川丈久教授が務める。次回以降の会合では、関係者からのヒアリングを予定している。国内のアフィリエイト広告市場は拡大を続け、2019年度に3,000億円を突破。24年度には5,000億円規模に迫ると予測されている。市場が拡大する一方で、悪質なアフィリエイト広告が増加。アフィリエイト広告を発端とした定期購入トラブルなども報告されている。
アフィリエイト広告の課題は「管理が困難」「報酬ほしさに誇大広告になりがち」の2点
この日の会合で消費者庁は、アフィリエイト広告が抱える2つの問題点を挙げた。1点目は、アフィリエイターが広告を作成・掲載することから、広告主による広告内容の管理が困難なこと。2点目は、成果報酬型のため、景品表示法違反の虚偽誇大広告によって消費者を誘導するインセンティブが働きやすいこと。また、アフィリエイト広告ならば責任を逃れられると考えている販売業者もいるという。消費者庁は今後の論点を提示。適正なアフィリエイト広告の運用に向けて、広告主・ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)・アフィリエイターのそれぞれが、どのような対応を取るべきかについて検討する。これと合わせて、広告の最終責任者である広告主が十分に管理するための方策も模索する。
違法なアフィリエイト広告を未然に防止するため、優良なASPやアフィリエイターが広告主から選ばれるようにする取り組みも検討課題に挙げた。消費者がアフィリエイト広告かどうかを識別できる方策についても検討する方針だ。
業界側、アフィリエイト広告の規制強化をけん制
消費者代表の委員は、「特に健康食品のアフィリエイト広告で問題が多い。広告主などの責任を明確化したい」と要望。学識経験者の委員からは、国による規制のほか、関係業界による自主ルール構築が必要とする意見が寄せられた。一方、業界代表の委員は「一部の悪質事業者が目立っていて、これをどうするかという議論をしたい」と規制強化策をけん制した。
中川座長は、関係業界が十分な自主規制を敷いて「景品表示法を知らない新規参入業者などの中間層(悪質業者と真面目な業者の間)を良い方向へもっていくことが重要」と述べた。
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