2020.12.21 通販支援
ヤマトHDとJAXA、大型貨物ユニット装着の電気離着陸機を開発
国立研究開発法人・宇宙航空研究開発機構(JAXA)と、ヤマトホールディングス(株)=YHDは、「空」の新たな輸送モードの実現に向けて連携。このほど、空の領域を効果的に活用した新物流サービスの導入に向け、物流電動垂直離着陸機への装着と、地上輸送手段への搭載の両方が可能な大型貨物ユニット「PUPA8801」の空力形状を開発したと発表した。
「PUPA8801」の空力形状を開発
空力形状とは、航空機など高速で空気中を移動する物体に作用する空気抵抗をはじめとするさまざまな空気の力を考慮した「物体形状」をいう。PUPA8801は、航空・陸上輸送間の切り替えを合理化し、荷役作業などの物流フロー全体の時間と作業の最適化を達成するため、航空輸送と陸上輸送それぞれの要求を同時に満たす空力形状が求められた。
具体的には、航空輸送では物流電動垂直離着陸機としての高い空力特性を、陸上輸送では標準パレットなどの既存の陸送ユニットと共存する直方体に近い形状を求められる。
JAXA流体解析ツール「FaSTAR」など活用
この解決に向け、YHDは物流電動垂直離着陸システムに対するこれまでの研究・開発の成果から導出した条件に基づき、貨物ユニットのコンセプトモデルを企画。JAXAはこのモデルに対して、世界最速レベルの流体解析ツール「FaSTAR(ファスター)」をはじめ、数値シミュレーション技術を用いた解析を実施し、航空技術の知見に基づいた形状改善提案を行った。
開発にあたってJAXAとYHDは、従来の航空機の開発スキームにとらわれず、仮説構築と検証を繰り返し、他の流体解析ツールに比べて数倍~10倍程度高速なFaSTARを用いることで、約4か月という短期間で空陸両用のニーズを同時に満たす貨物ユニットの空力形状を開発し、成立性を実証した。
「新たな空の輸送モード」の構築に向けてYHDは、今回の成果を踏まえた具体的なサービス性検証を含むシステム開発を続け、2020年代前半までのサービス導入をめざす。JAXAは、成果に代表される数値シミュレーション技術と解析ツールを用いた、次世代エアモビリティに対する技術の波及的活用を推進していくとしている。
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