2020.11.27 通販会社
売らないマーケとは?日経BtoBマーケアワード、アスクルが大賞
アスクル(株)は26日、運営する事業所向け(BtoB)サービス「ASKUL」が、日本経済新聞社主催の企業向け取引に関するデジタルマーケティング活動の優れた取り組みを表彰する第1回「NIKKEI BtoBデジタルマーケティングアワード」で、大賞とブランディング賞を同時受賞したと発表した。
コロナ禍で衛生用品の需要バランスが崩壊、システムで制御へ
受賞した取り組みは、ASKULが実施した「データ×テクノロジーによる『売らないマーケティング』」。コロナ禍での衛生用品の買い占めなどに対応し、顧客の属性データや購買データなどを活用し、本当に必要とする顧客を特定して優先的に販売するスキームだ。
「売らないマーケティング」とは――。新型コロナウイルス感染症の拡大により、マスクや消毒液といった衛生用品の需給バランスが大きく崩れ、転売や備蓄などのための大量購入により、医療機関や介護施設、保育園など本当に必要な施設が購入できない状況が発生した。
これを解決するため、(1)業種や過去のご購入データ、検索データ等を分析し、本当に必要としている施設を特定する(2)入荷した対象商品の在庫数と施設の必要数から施設ごとに案内する商品と数量を特定する(3)メール配信システムを使って対象の顧客に購入可能な商品と数量を案内する(4)案内対象外の顧客は購入できないようにシステムで制御する、というスキームを立ち上げ、必要な施設が必ず購入できるようにした。

3週間でシステム構築
今回の取り組みは、コロナ禍の長期化が予測される中で、「いつものASKULサイトで継続して購入できる仕組み」を、どれだけ短期間で構築できるかが最大の命題だった。同社はDXを推進するため、2年ほど前からビジネスとデータサイエンティスト、エンジニアが一体となって課題を解決する組織とし、短期間で業務・システム要件などの調整と意志決定、システム構築が可能になっていたことが奏功、3週間という短期間でのシステム構築を実現した。
このスキームは、経済産業省・厚生労働省が実施した消毒液の優先提供スキームにも活用することができた。今後は取り組みをさらに進化させ、災害などが発生した際に、被災地が必要とする商品を確実に届けられる仕組みとすることを検討するという。同アワード審査委員長の内田和成・早稲田大学大学院教授は、「会社の存在理由という原点に立ち返り、やるべきことを考え、データを活用して実現した点を高く評価した」というコメントを寄せた。
「エシカルeコマース」を目指してさらなるサービス革新へ
同社は、受賞は社会からの支持や期待の表れと受け止め、働くすべての人たちのインフラであるとの使命のもと、変わり続ける時代やサステナブルな社会の実現に向け、社会課題を解決する「エシカルeコマース」をめざして、強みであるデジタルの活用を進め、一層のサービス革新に努めていくとしている。
日経新聞が創設した「NIKKEI BtoBデジタルマーケティングアワード」は、急速に発展する企業のDX化に伴い、BtoBマーケティングも飛躍的な進化を遂げている中、その創造性や新規性、インパクトなどを基準に審査し、新たな時代のさまざまな取り組みを表彰する。
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