2020.11.04 調査・統計
2019年度の美白化粧品市場、1.1%減の2610億円に…インバウンド減が直撃
(株)矢野経済研究所はこのほど、2019年度の国内美白化粧品市場を調査し、製品カテゴリー別及び価格帯別の動向、将来展望などを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大によるインバウンド需要の減少と、外出自粛に伴う国内需要減少により、美白化粧品市場は減少傾向で推移している。
18年度は3.9%増もコロナ禍でマイナス
調査は6~8月。美白化粧品は「美白有効成分を配合したスキンケア薬用化粧品」「顔全体の明度や透明感を訴求したスキンケア 一般化粧品のいずれかにあてはまる化粧品」を指す。
美白化粧品市場は、国内の景気回復やインバウンド需要の高まりを受けて15年以降、順調に拡大してきた。18年度は、大手化粧品メーカーからの新商品投入やインバウンド需要に強いブランドがラインアップを拡充したことで、メーカー出荷金額ベースで前年度比103.9%の2640億円に拡大した。
19年度はインバウンド需要減が直撃
19年度も、同市場で約10年ぶりとなる美白有効成分を配合した化粧品と乳液が投入されるなど活発な動きが見られたことから、市場拡大が期待されていたが、20年に入って顕在化した新型コロナウイルス感染拡大で、国内需要とインバウンド需要が落ち込んだことにより、市場規模はメーカー出荷金額ベースで前年度比98.9%の2610億円となった。
欧米では「色白肌願望」がほぼないため、日本主導で繰り広げられてきた美白化粧品市場だが、10年代に入ると外資系メーカーの研究所が日本に開設されはじめ、研究開発が活発化した。外資系として初めて、シャネルが9年かけて美白有効成分の開発に成功し、「TXC」が発売された。また、13年にはカネボウ化粧品の白斑問題が大きな社会問題になった。
10年代後半になると、肌本来の美白力を高めるアプローチに注目が集まり、肌本来の美しさを求める動きが加速しており、18年には約10年ぶりにポーラの美白有効成分「PCE-DP」が認可され、配合のローション&ミルクが発売された。
20年度もマイナス成長…7.7%減見込み
新型コロナウイルスの影響により、国内需要とインバウンド需要が低迷することにより、20年度の美白化粧品市場は、メーカー出荷金額ベースで前年度比92.3%の2410億円を予測した。21年度以降はコロナ禍が沈静化して国内需要が回復し、また訪日観光客も徐々に増加することでインバウンド需要も緩やかに回復していくとみられる。
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