2020.10.30 通販会社
ニトリとDCMが「島忠」争奪戦を開始、価格・EC面でニトリが優勢か
家具や日用品販売を手掛ける(株)ニトリホールディングスは29日、ホームセンターチェーンを運営する(株)島忠に対し、株式公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化をめざすと発表した。島忠をめぐっては、同業で「HOMAC(ホーマック)」「Kahma(カーマ)」「ケーヨーデイツー」などを全国に展開するDCMホールディングス(株)がすでに友好的なTOBを開始しており、それに対抗する形の買収表明で、異例の争奪戦に発展しそうだ。
ニトリは500億円上回る買収額を提示
ニトリによると、DCMのTOB期間は10月5日から11月16日までとされているため、同社のTOB開始前にDCM公開買付けが成立してしまう事態を回避するために、この日の 公表となった。島忠との協議はこれからだが、TOBを実施する条件の1つにDCMによるTOBが不成立になることを挙げ、11月中旬をめどにTOB開始をめざしていることを明らかにした。併せて、買収が成功した後も島忠ブランドを残す考えを提示した。
ニトリはその上で、買い付け価格は1株あたり5500円と表明。全株を取得した場合の総額は約2100億円になる見通しだ。一方、DCMによる買い付け価格は同4200円で、1300円の開きがある。総額だと約500億円の差がある。DCMは現在、TOBを実施中で、島忠は賛同する意向を表明していた。DCMは北海道や東北・中部地方に店舗が多いが、首都圏は弱く、島忠とは地域的な補完ができるとしている。DCMは予定通りTOBの期限を待ちたいとしているが、今後の対応が焦点の1つになる。
島忠「ニトリと誠実に協議して慎重に検討」、ニトリ「EC基盤の共有も」
渦中の島忠は同日、「DCMのTOBには賛同し、株主にも応募することを推奨する意見を表明している」とした上、「今後、ニトリの開示内容などを精査し、誠実な協議を行い、慎重に検討した上で改めて見解を示したい」としている
ニトリは、ホームセンターの島忠とは高い事業シナジーがあるとし、島忠が強みとするホームセンター関連を含めた総合的な住環境の事業を展開したい考えだ。首都圏・都心部への相互出店や、物流機能の共同利用などとともに、ECによる販売体制の強化に言及。同社のEC基盤の共有で、事業の体制をさらに強化できるとしている。
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