2020.10.13 調査・統計
体調・免疫サポート食品市場が拡大、20年は8800億円に
総合マーケティングビジネスの(株)富士経済が12日公表した「体調・免疫サポート食品およびサービスの国内市場調査」によると、消費者の体調管理・免疫対策への意識の高まりなどから、2020年の国内市場は8800億円余りに拡大する見込みを示している。
コロナ禍で体調・免疫サポート食品の需要が拡大
調査は6~7月。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、体調管理や免疫力を高める消費者意識の向上で注目される体調・免疫サポート食品、サービスの国内市場を分析。体調管消費者の意識変化を把握するため、成人男女3万人にもアンケートを試みた。
それによると、20年の「体調・免疫サポート食品」(基礎栄養・腸内環境・伝統素材・発酵食品)の国内市場は8823億円が見込まれ、19年比5.2%の増。コロナ禍を背景に消費者の体調管理・免疫対策への意識が高まったほか、成分や素材の免疫機能に関するメディア報道の増加が追い風になった。特に基礎栄養や腸内環境、発酵食品が伸長した。
ビタミンD・タンパク質訴求・乳酸菌の製品が好調
「基礎栄養」は、17年以降に市場が縮小していたが、19年はインバウンド需要を追い風にビタミン・ミネラル複合訴求食品が好調で拡大に転じた。20年はインバウンド需要が減退したものの、コロナ禍の影響から免疫対策需要が増加。ビタミンDやタンパク質訴求食品が大幅に伸びており、19年比2.3%増の2222億円が見込まれる。
「腸内環境」は15~16年にかけて、腸内フローラがメディアで取り上げられる機会が増加したことで、消費者の腸内環境改善に対する意識が高まり、市場は拡大した。17年以降は落ち着いたが、20年は乳酸菌を中心に免疫力向上機能が注目されたことで再び需要が増加。市場は19年比6.9%増の4193億円が見込まれている。
伝統素材は市場縮小、発酵食品は市場拡大
「伝統素材」は免疫賦活作用のイメージが定着しており、20年はマヌカハニーなどが免疫対策需要を取り込んで伸長しているものの、ダイエットイメージの強い大麦などの苦戦が影響し、市場は縮小。20年見込みは303億円で、19年比2.9%減を予想した。
「発酵食品」は腸内フローラなど腸内環境改善に関する情報の広がりとともに需要が増加してきた。20年は免疫力を高める食品としてメディアへの露出が増加した納豆やキムチなどが伸長し、市場は19年比6.5%増の2106億円が見込まれる。
「ビタミンD訴求食品」は前年比2.6倍に
体調・免疫サポート食品として注目される「ビタミンD訴求食品」の20年市場は、19年比2.6倍となる50億円を見込んだ。メディアやSNSなどで免疫力向上に対する有用性が取り上げられ、需要が急増している。 同じく「マヌカハニー」の市場も、19年比18.6%増となる51億円。はちみつが市場の大半を占め、商品認知度の向上に伴い通販チャネルを主体に需要を取り込み、15年以降は二けたで伸長が続いている。
「免疫力向上に良さそうなイメージのある行動」を聞いた消費者アンケート(複数回答)によると、8割以上が「十分な睡眠」、6割以上が「運動」「発酵食品の摂取」、5割以上が「野菜の摂取」を挙げた。健康成分を添加・強化した健康飲料やサプリメントの摂取よりも、健康維持・増進の基本となる運動や睡眠、自然の野菜や発酵食品の摂取が高い傾向となった。

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