2019.10.23 マーケティング
マーケティング本大賞に『1からのデジタル・マーケティング』
学術研究団体「日本マーケティング学会」はこのほど、学会員が選ぶ「日本マーケティング本大賞2019」を発表した。マーケティング理論や実践の普及のため、1年間に国内で出版されたお勧めの「マーケティング書籍」を選出。大賞には『1からのデジタル・マーケティング』西川英彦・澁谷覚(編著)を選び、表彰した。

大賞はデジタル・マーケティング関係者には必須の書籍
大賞と準大賞、それぞれの推薦理由は次の通り。
◇マーケティング本大賞
・『1からのデジタル・マーケティング』 西川 英彦・澁谷 覚(編著) 碩学舎
デジタル・マーケティングの基礎を学べる有益な1冊。理論と事例をセットにした分かりやすい構成で、変化の速いデジタル・マーケティングのマネジメントを網羅的に提示した。新しい事例が豊富に扱われているとともに、用語の解説が的確。初学者にとっての入門書であるだけではなく、マーケティングに関わる者にとっても必携。
◇準大賞
・『右脳思考』 内田和成著 東洋経済新報社
経験や勘の必要性と重要性を実務に展開しやすい形で示した。ロジカルシンキングの課題と感情や直感の役割を、分かりやすい言葉と豊富なチャートで目に見える形にし、意思決定とコミュニケーションの有効な方法を示した。サイエンスでもありアートでもあるマーケティングに対する考えを深めてくれつつ、ビジネスの深淵を覗き込ませてくれる1冊。
◇準大賞
・『マーケティング・リサーチのわな:嫌いだけれど買う人たちの研究』 古川一郎著 有斐閣
定量分析活用の在り方そのものを検討した学術書であり実践書。反日感情の高い中国の消費者が日本製品を購入する矛盾を実例に、本音と建て前を分析。定量分析手法の使われ方の限界と可能性を系統的に検討した、示唆に富む良書。マーケティング・リサーチやデータの持つ意味に正面から取り組み、意義と危うさが示されている。
理論研究者・実践者が交流して問題意識の共有化・探求へ
日本マーケティング学会は、日本のマーケティング力を培っていくための実践的な場づくりをめざして2012年に発足した。日本学術会議の協力学術研究団体で、会員数は約2100人。学者1に対して実務家が2という、社会科学系の学会としてはユニークな構成を維持している。発起人57人の中には、日本マイクロソフト(株)やグーグル(株)をはじめ、(株)インテージや(株)ファーストリテイリングなどの代表が名を連ねている。
理論研究者と実践者という異なる領域の人々が交流し、問題意識の共有・探究・創発をめざすカンファレンスやリサーチプロジェクト、マーケティングサロン、マーケティング・ジャーナルという4本柱で活動している。
「日本マーケティング本大賞」の選定も、そうした活動の一環。2018年4月から19年3月までに刊行されたマーケティング関連のオリジナル書籍を対象に、1次投票として学会員一人が1~3作品を投票。上位6作品を2次投票(最終)の候補とし、大賞1冊と準大賞2冊を選定した。
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