2019.07.30 調査・統計
食品・日用品の購買、EC多用する層は年30回超ネットスーパー利用
(公財)流通経済研究所は29日、eコマース(EC)による食品・日用品購買の現状把握を目的とした「ショッパーの業態の使い分けパターン」の調査概要を発表した。分析には、(株)エムキューブが集めた2018年1年間の消費者購買データを用いた。

業態使い分けパターン別の「EC」および「ネットスーパー」における購買頻度
全購買パターンでもECの購買率は平均で4割
「実店舗vsECサイト」の構図は食品・日用品分野にも及んでいる。スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどの実店舗業態に加え、EC(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど)やネットスーパーといった無店舗業態も販売を強めていると分析している。
「使い分けパターン」では、ス-パーを利用する回数と頻度が多いが、最も多かったのは「スーパーとドラッグストアの併用」。次いで「スーパー中心」「スーパーとコンビニエンスストアの併用」「他業種併用」と続いた。食品の需要獲得をめぐり、各業態が熾烈な競争を繰り広げている様子が、ここでもうかがえる。
「EC多用」の購買パターンは全体の数パーセントに過ぎないが、ネットスーパーの利用回数は年に30回以上という頻度とともに、購買に至る比率も8割を超えていた(※図=業態使い分けパターン別の「EC」および「ネットスーパー」における購買頻度を参照)。「多業態併用」「スーパー・生協併用」などを含む全購買パターンの平均でもECは4割に達する購買率を示した。

業態使い分けパターン別の「EC」および「ネットスーパー」における購買率
北陸・甲信越と九州、四国地方はEC多用の傾向
分析の詳細では、「EC多用」パターンの購買者は、北陸・甲信越と九州、四国地方に多いことが判明した。「店舗密度」が相対的に低いエリアでは、スーパーなどの代替としてECが多く利用されていることがうかがえる、という。
経済産業省による「電子取引に関する市場調査(最新版)」によれば、2018年時点のEC化率は、「食品、飲料、酒類」が2.64%、「化粧品・医薬品」は5.80%。BtoC-ECの比率はまだ低いが、食品を含む物販系分野は「成長市場」と見込まれている。同研究所も、EC多用や多業態併用などのショッパーが増加すれば、これらの分野でEC化率がさらに高まると考えられる」としている。
同研究所は今年度、「ネット購買ではリピート購買が多い反面、トライアル購買(新規購買)は発生しづらい」という課題を検討するため、「web買物同行調査」を実施する。ネット上で初めて購買する商品の「探索・選別・決定」の経過を追う中で、「どうすれば新規購買を獲得できるか」というテーマについて手がかりを示したい、という。
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