2019.02.28 調査・統計
新たな消費概念「ソース」とは?フリマ利用者でモノの価値観が変化
(株)メルカリは26日、(株)三菱総合研究所とシェアリングエコノミーに関する共同研究を実施。フリマアプリ利用前後における行動心理・購買内容の変化を分析した結果、フリマアプリを介して「モノのシェアリング」を行う消費者は、モノに対する価値観が「所有」から「利用」に変遷することによって、従来とは異なる消費行動をとることが明らかになった。
メルカリと三菱総研が調査、65%が新品購入時に売却を意識
同調査では、フリマアプリで「洋服」の取引経験者(20代以上の男女/フリマアプリ利用頻度が3ヶ月に1回以上)と、フリマアプリで「化粧品」の取引経験者(20代以上の女性/フリマアプリ利用頻度が3カ月に1回以上)を対象にWEBアンケートを実施。18年9月21日~27日の期間中に回収したサンプル1642件をもとに分析している。
まず、「新品購入の際、将来売却することを意識するか」という問いに対しては、「新品洋服購入時」に65%、「新品化粧品購入時」に50%が、「将来売却することを意識する」と回答。
さらにフリマアプリ利用後、全体の36%が「新品洋服の購入頻度が変わった」と回答し、うち19%は「購入頻度が増加した」と回答した。化粧品では、28%のうち半数の14%が「購入頻度が増えた」と答えている。
フリマアプリ利用で洋服の購入価格帯が上昇
また、フリマアプリ利用後、52%が「購入する洋服の価格帯が変わった」と回答。うち28%が高価格帯にシフトしている。20・30代で見ると、洋服の場合は45%、化粧品の場合は36%が「高価格帯にシフトした」と回答している。
これらの結果から、三菱総合研究所では「約半数以上のユーザーに、新品購入時の意識変容(フリマアプリでの売却を念頭においた商品選択)が見受けられた」と分析。中でもポジティブな変化(頻度増加/高価格帯の遷移)が多く見られている点に注目している。
三菱総研、新たな消費モデルを各行動の頭文字から「SAUSE(ソース)」と定義
さらに同研究所では、売却金額を念頭におくことで新品購入が増加あるいは購入する商品ブランドが高価格帯に遷移する新たな消費モデルを、「SAUSE(ソース)」と定義。これは「検索」(S:Search)、「消費行動」(A:Action)、「一時利用」(U:Use)、「モノの貸与」(S:Share)、「商品評価」(E:Evaluation)の頭文字を取ったもので、モノに対する消費心理が「所有」から「一時利用」に変遷することで、新たに生まれる消費行動を示している。
消費者行動としては、購入した商品を一時的に利用するものとして捉える心理が働くことで、消費においてもその心理に影響された行動を取るようになり、シェアリングによるモノの貸与・売却を通じて、「実質の支払金額」=「購入価格」-「売却価格」という評価を、消費プロセスの最後に行うといった特徴がある。
こうした結果について、三菱総合研究所の宮川貴光研究員は、「シェアリングサービスはこれまで過剰消費の是正や節約手段といった文脈で語られることが多い産業だったが、今回の調査でむしろ消費の拡大に繋がるような行動心理も生じていることがわかった」とコメントしている。
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