2018.05.23 調査・統計
企業のAI活用、大規模導入はごく少数…アクセンチュア調査
アクセンチュア(株)が22日発表した人工知能(AI)に関する最新調査レポートによると、大半のメーカーが自社の製品やサービスの質を向上させるために、AIの活用に取り組んでいることが明らかとなった。その一方で、製品のライフサイクル全体にわたって大規模にAIを活用している企業は、ごく少数にとどまっていることも分かった。
調査対象企業の98%がAI活用に着手も、大規模導入は2%
同調査は、世界6カ国(日本・中国・フランス・ドイツ・イタリア・米国)の6業界(自動車・トラック・自動車部品・産業電気機器・重機・耐久消費財)のメーカーのうち、年商5億ドル以上のメーカー500社の上級役職者を対象に実施したもの。30件以上の事例および業界関係者の意見の分析、業界の専門家十数人へのインタビュー、モニタリングツールによるソーシャルメディア投稿の分析などを行い、その結果をまとめている。
これによると、調査した企業の98%がAIを活用して製品の改善に着手し始めているという。その一方で、AI活用に関する全体ビジョンを定めている企業の割合は16%に留まっている。また、AIが組み込まれた製品に開発資源を投入している割合は5%で、AIソリューションを大規模に活用している割合は2%だった。
業界別でみると、大規模導入が一番多い自動車業界でも実行している割合はわずか5%だった。産業機器、電気機器、重機、耐久消費財それぞれの業界では大規模な実行に至っているのは1%にとどまった。
「データ品質」「セキュリティ」「知財の保護」などが課題に
AI活用を試みる際に企業が直面する課題については、多い順に「データ品質」(51%)、「データ セキュリティとサイバー セキュリティ」(45%)、「AI組み込み型ソリューションを“買うか作るか”の判断」(45%)、「データ共有と知的財産の保護」(40%)との回答が得られている。
また同報告書では、企業がAI活用の効果を創出するためには、(1)製品の再定義においてAIがもたらす力に確信を持ち、自社の信念を表明する、(2)既存製品にAIを組み込むためのビジョンを構築する、(3)AIを組み込んだ製品の再定義に向けた経営資源を投入する、(4)製品の再定義に向けてビジョンや構想を大規模に実行する―の4つの段階を踏む必要があるとしており、今回の調査では16%の企業が、(2)の構想段階にまで達していることが分かった。
(4)に達している企業の割合は2%で、このうち73%がコンピュータビジョン(画像や映像の認識技術)、64%がディープラーニング、64%がRPA(ロボティクス プロセス オートメーション)に活用する予定だと回答した。
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