LINEで「○○ペイ」画面へ誘導→操作を指示→返金ではなく送金に

　同センターによると、PayPayやLINE Payなどの決済アプリを悪用した新手の詐欺に関する消費者相談が、今年3月ごろから出始め、これまでに少なくとも100件以上が寄せられている。
　手口は次のような流れだ。ネット通販で注文したが、商品が届かない→ショップから「商品が準備できないので返金します」と連絡→LINEで「〇〇ペイで返金するので、送った〇〇ペイのリンクをタップしてください」と指示→リンクをタップすると〇〇ペイの画面が開き、指示されたとおりに操作→返金されるはずが、送金してしまった――。
　相談事例を見ると、40代女性のケースでは、ネット通販で美容機器を注文し、個人名義の口座に代金を振り込んだ。予定日を過ぎても商品が届かないため、女性は事業者へ電話したもののつながらず、その後、外国人と思われる男性から電話があり、「商品が準備できないので返金します」と言われ、LINE の友達登録を求められた。理由を聞くと、「○○ペイでしか返金対応していないから」と説明された。

支払いは銀行振込なのに、返金は決済アプリ？

　詐欺の端緒となる通販サイトは「すぐに消えるようなもので、決済アプリで金銭を取るために、ネットショッピングの形を取っていると思われる」（相談情報部）。被害金額は数万円から50万円超までとみられる。
　同センターでは、支払いを銀行振込としているのに、返金が決済アプリというのは不自然と指摘。「○○ペイで返金します」と言われたら場合は詐欺と疑って、消費生活センターや警察へ相談するように呼びかけている。
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