「EC」はアプリを通じた利用金額がウェブの2倍に

　各カテゴリでは、「ウェブのみ」の利用者がアプリの利用を開始することで、サービスの利用日数や利用時間が増加。アプリの利用を開始してもウェブの利用が減少するわけではなく、総利用時間が増加する傾向にあった。アプリは家事・仕事の合間などの隙間時間でも起動しやすいことが、利用時間の増加につながったとみられる。

　次に、「ウェブとアプリを併用」する人では「ウェブのみ」の利用者と比べて、1カ月あたりの利用金額が高くなる傾向が見られた。「EC」「旅行サービス」はアプリを通じた利用金額がウェブの2倍、「家具・家電」は2.7倍となった。

　「EC」「家具・家電」「旅行サービス」の利用実態を比較すると、サービス利用でアプリとウェブの利用目的に違いがあることも判明した。情報検索はウェブで行い、キャンペーン情報などはアプリで確認するケースが多く、購入も「家具・家電」を除いてアプリで行うことが多かった。

アプリを継続利用する理由は「ポイント関連」

　アプリを利用するきっかけについて聞いたところ、カテゴリに関係なく、「よくスマートフォンを利用するため」が上位に入り、スマホによるサービス利用が一般化している様子が浮かび上がった。

　このことから、アプリを提供しない事業者の場合、潜在的なロイヤルティーが高い利用者の獲得機会を失っていると指摘している。

　アプリを継続して利用する理由（複数回答）は、「EC」では1位が「ポイントを利用・交換するため」（27.5％）、2位が「使いやすいため」（27.0％）、3位が「ポイント付与率が高くなるため」（26.5％）だった。