2023.01.30 行政情報
電話注文時のアップ・クロスセルは電話勧誘販売に、政省令を閣議決定
政府は27日、電話勧誘販売の新たな規制と、訪問販売などの契約書面のデジタル化について定めた特定商取引法の政省令を閣議決定した。6月1日に施行する。

テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・ウェブも対象に
テレビショッピング番組などを見て消費者が電話注文した際に、事業者が広告にない商品・サービスを勧誘する行為を電話勧誘販売と位置づける。政令で「電話をかけさせる方法」として、従来の電話やファックスなどに、ビラ、新聞・雑誌広告、テレビ・ラジオ放送、ウェブページを追加した。
通販業界では、テレビショッピング番組やインターネット広告などで紹介された商品の注文で電話をかけた消費者に、定期購入を勧めたり、ほかの商品を勧めたりする「アップセル・クロスセル」という販売手法を用いてきた。今回の改正で6月1日からは、これらの手法は電話勧誘販売に該当する。「再勧誘の禁止」「書面の交付」などが課され、民事ルールのクーリング・オフ制度も適用される。
膝サポーターを注文→サポーターは無料、サプリが定期購入に
改正に向けて、消費者庁は昨年11月30日からの1カ月間、パブリックコメントを募集。今月20日には消費者委員会への諮問・答申が行われた。
消費者団体が提出した意見書によると、次のような事例が報告されている。膝サポーターの折り込みチラシを見て電話したところ、オペレーターから「関節に良いサプリメントを購入すれば、サポーターは無料になる」と話され、意味がよくわからずに承諾。5日後にサプリメントとサポーターが届き、翌月にもサプリメントが送られてきた。知らないうちにサプリメントが定期購入となっていた。
(独)国民生活センターも、テレビショッピング番組による被害事例を公表している。番組で紹介された拡大鏡を注文するために電話したが、「目に良いサプリメントがあるのでサンプルを送る」と言われ、後日、拡大鏡とサプリメントが届いた。1カ月後、サプリメントが届き、定期購入になっていることに気づいたが、身に覚えがないという。
今回の改正は、こうした不意打ち性の強い手法が横行している状況に対応したものだ。
一方、業界団体の(公社)日本通信販売協会は、電話受注時のアップセル・クロスセルが規制を受けるとして、改正に反対していた。
訪問販売などの契約書面が電子メールでも可能に
訪問販売などの契約書面については、特商法で紙の書面の交付が義務づけられているが、消費者の承諾を得れば電子メールでも可能とする。
消費者の承諾を得た場合、事業者は承諾書面を交付しなければならない。デジタル書面の交付後に、消費者が受信したことなどの確認も義務づけた。
消費者庁取引対策課では、「ガイドラインを策定し、消費者や事業者に周知していく」と話している。
(木村 祐作)
※「資料掲載企業アカウント」の会員情報では「通販通信ECMO会員」としてログイン出来ません。
資料DLランキング
-
1
【楽天市場】RPP広告チェックリスト2025
-
2
【無料公開】食品EC「カオスマップ」2025 – 食品EC業界の最新動向
-
3
Amazon:販売数アップのためのSEOキーワード・販売戦略
-
4
機能性表示食品の体験談で注意すべきポイント ーひざ関節商材の事例で考えるー
-
5
あらためて整理!二重価格のルール 景表法の視点で読み解く正しい価格表示のポイント
ニュースランキング
-
1
2025年度に景表法の行政処分21件・指導388件…課徴金は総額3億3940万円
-
2
アマゾン、新幹線の業務用スペースを活用した商品輸送に取り組む
-
3
メルカリ、大規模イベント「超メルカリ市」を開催
-
4
【5月30日9時更新:物流配送状況】日本郵便/ヤマト運輸/佐川急便/西濃運輸/福山通運
-
5
JADMA、悪質広告を指南する広告代理店・コンサルタントを問題視…消費者委員会がヒアリング
