コロナ禍での密室育児など、親の孤立が社会問題に

　同社は、1976年に「明治 赤ちゃん相談室」を開設して以来、授乳や離乳食など乳幼児の栄養にまつわる悩みを抱える親や妊婦を、電話相談という形でサポートしてきた。昨今、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、1人での出産や外出自粛による密室育児など、子育てをする親の孤立が社会問題となっている。

　同社の調査でも、妊婦や育児中の親が、コロナ禍で医師・助産師や身近な出産・育児の経験者とコミュニケーションをとる機会が減少し、出産・育児について相談・情報交換をすることができず、誰かを頼ることができない心細さを感じていることが分かっている。

20年4月からフリーダイヤル「明治 赤ちゃん相談室」を開始

　こうしたことから当社は20年4月から、「明治 赤ちゃん相談室」をフリーダイヤル化し、育児支援の強化を図っている。長引くコロナ禍で育児や栄養について相談する場が減っていることから、「相談室」への相談件数は、20年度は前年同期比35％増、21年度上期もさらに前年同期比12％増と増加が続いている。

　そしてこのほど、利用者の選択肢の拡充のため、国内乳幼児用ミルクメーカーで初となる、事前予約不要で、ビデオ通話で栄養士と顔を見ながら1対1で栄養・育児について対話できるオンラインサービス「明治つながる栄養士」を新たに開始することとした。

「明治ほほえみクラブ」LINE公式アカウントから友だち登録すれば無料で利用可能に

　「明治つながる栄養士」は、「明治ほほえみクラブ」のLINE公式アカウントを友だち登録することで、無料で利用できる。サービス提供時間（10時～15時）内であれば、困ったときにいつでも、どこでも、すぐに、手軽に、栄養士と対話することができる。

　顔を見ながらの対話で利用者は安心感を得られるとともに、栄養士が授乳や調乳の仕方などを実演して見せることができ、栄養に関する育児の疑問を分かりやすく解消できる。カメラをオフにしての対話も可能で、顔を見せることに抵抗がある場合にも気兼ねなく利用できる。同社はサービスを通じて、これまで以上に育児支援に取り組んでいきたいとしている。