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2014.07.31 コラム

通販コンサルタント岡崎太郎さんが斬る。 『社長、御社のCRMがダメな理由、気づいていますか?』①

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『ビーレジェンドプロテイン』や『豆乳クッキーダイエット』の開発にかかわるなど、数々のヒット商品を生み出してきた通販コンサルタントの岡崎太郎さん。自らの経験に裏打ちされた『通販の成功セオリー』は、数多くの事業者を惹き付けてやみません。今回は、全ての通販事業者にとって重要ながら、その多くがうまくいっていない『CRM』について、なぜダメなのか? うまくいくには? という両面から説明していただきます。 第一回は、CRMの意味、そして基本的な考え方についてです。

CRMの意味、正しく理解できていますか?

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通販に関わっている皆さんなら、一度は『CRM』という言葉を耳にしたことがあるでしょう。直接の担当者という方もいるかもしれません。 しかし私から見ると、多くの企業が『CRM』に取り組んでいるにも関わらず、実際には正しく意味を理解していないため、成果につながっていないところが多い。そこで今回は、そもそもCRMとはどういったもので、何をすることが目的なんだっけ? という基礎から見つめ直し、具体的に考えなおすべき点についてまで言及していきます。 ではまず、CRMという言葉の意味から見ていきましょう。CRMの『CR』は、『カスタマー・リレーションシップ』、『M』は『マネジメント』なのですが、残念ながら多くの方が『マーケティング』だと思い込んでいます。マネジメントでもマーケティングであっても、どちらでもいいじゃないかという乱暴な話はありません。 続いて、こちらも間違われていることが多いのは、CRMの『R』です。これは『リレーション』ではなく、『リレーションシップ』です。この『シップ』が付くか付かないかで、ずいぶんと意味が違います。 リレー競走のバトンのように、初回の購入後にサンキューレターを出し、1週間後には正しい使い方の再確認の案内、次は2週間後に数々の喜びの声集をメール。そして1ヶ月後には再購入の案内というように、数珠つなぎに連絡を取り続ける(リレーション)ことをCRMと勘違いしている方が多いようです。(ここからマーケティングの手法との誤解が生まれている。) しかし、リレーションシップとは『関係性』のことですから、大きな大きな間違いです。

『CRM』=『カスタマー・リレーションシップ・マネジメント』。つまり、『お客さまと私ども(事業者)との関係性を、最終的にはどういうものにしていきたいか?』。

この問いの答えを最初の設計図に練り込み、企業全体で取り組んで行くことが、CRMの基本的な考え方なのです。 ここがきちんと理解できていない事業者に「CRMの目的は何ですか?」と聞くと、「リピート率を5ポイント改善すること」などと返ってきます。リピート戦略についての考え方であれば、その返答でも間違いではないかもしれませんが、もしリピート率が向上してもお客様との関係性が悪化したのであれば、それはCRMの成功とは言えません。 もちろん関係性の先に売上があるので、数値をCRMの一つの指標にすることが絶対にダメだとは言いません。しかし単に売り上げを伸ばすのための施策=CRMの本当の目的ではないことをまず頭に入れておいてください。

CRMは新しい概念ではない! 先人たちが築いてきた英知を生かさないのはもったいない

CRMは、通販企業限定の新しいマーケティング手法でしょうか? いいえ、そんなことはありません。数十年も前から存在する、すでに確立された概念です。 それなのにどうして多くの通販企業が、CRMを正しく理解、また実践できていないのでしょか? 一番の理由としては「通販」という概念が揺らいできていることにあると考えています。 少し具体的に説明します。お客様はネットで買いモノをすることを、「ネット通販」「ネットショッピング」または単に「通販」とは言いません。そうではなく、「楽天で買った」「アマゾンで買った」と表現します。間違っても「アマゾンから通販で買った」とはなりません。「通販」または「ネット通販」という概念はあっても、とても希薄になっている。 このお客様の感覚は、多くのネット通販事業者にも共通しています。あまりにネット通販が普通になり、「通販をやっている」という意識が低くなってきているのです。最新のPPCやアフィリエイトのテクニックは勉強しなきゃという意識はあっても、今どき『CRM』なんてカビの生えたモノと考えている。  それよりも効率よく結果がでる、小手先の技術が大好き。確かに楽しいかもしれないけれど、お客様と良好で長期にわたる関係性など築けない。(というか築く気持ちがありません。) しかし通販には長い歴史があり、「どうやったらお客様とより良い関係を築けるか?」と、先人たちが考え抜いてきた数々の英知があります。これを生かさないのは非常にもったいない。20年前に書かれた通販関連の本には、いまでも充分に実践できる事例や考え方が紹介されているからです。

LINEは日常的なコミュニケーションツール! メルマガノリで長文を送ってどうするの?

新聞やテレビまたカタログなど、ネット以外の通販を手掛けてきたレガシーな通販会社はどうでしょう。彼らはネット上の商売でも「通販」を意識しています。これは身体に染み付いた職人的な意識ですね。しかし残念ながら、せっかくの知識や経験をネットに活かすことはできていません。日進月歩の新しいシステムやソーシャルな概念を理解どころか、追いつくことさえできていない。大変もったいないことです。 デバイスの多様化によってPCだけでなく、スマートフォン、タブレットと消費者の購入ルートは多岐に渡ってきました。また、お客様が企業のメールやメッセージを見るツールも、PC宛に届くメールアドレスとは限らず、スマートフォンで見るメール、またはFacebook、LINE、Twitterとどんどん広がりを見せています。これは裏返せば、従来のように、「PCメールだけが有効ではなくなった」ということにもなります。 私が今一番気になっているのは、FacebookやTwitter、LINEなど、数々のソーシャルメディアを使いながらも、使いこなせていない企業の多さ。それぞれの特性を理解しないまま闇雲に手を広げているので、うまくいかないというケースです。 LINEを例に挙げてみましょう。LINEは企業向けにあらゆるサービスを提供しているので、多くの事業者が関心を持ち、有効活用しようと試みています。しかし、LINEの特性を理解しないでスタートしている事業者があまりに多く、メルマガの名残を引きずったダラダラと長文の「ひどい内容」のものが多々見受けられます。 そもそもLINEのコミュニケーションとは? 主には、恋人、友人、知人との日常的なツールで、そのやりとりは短い文章をピンポンのように交互に打ちあうというものです。 そこに旧来の長い長い営業メルマガが送られてきたら、ユーザはどう感じるでしょう? もちろん内容や、紹介されている商品によっては読まれるケースもあるかもしれませんが、私ならこう感じます。「この会社わかってないなぁ」。極めてパーソナルな場所(LINE)に企業が上がり込むには、相当の理解とアイデアが必要になるのです。 つまり、LINEで長文の営業メールなど絶対にありえないのです。 ソーシャルメディアを使うのであれば、従来のメルマガのような「一方通行のメディア」ではなく、「お客様と私たち(事業者)の間のコミュニケーションツール」だという認識を持つことが大切です。 また、それぞれのソーシャルメディアは特性が違うということを考えれば、基本的にはその中で完結することを目指した方がいいでしょう。「Facebookで始まり、Facebookで終わる」「LINEで始まり、LINEで終わる」。 結局いくらこうしたツールを使ったとしても、現時点では、その中で数百億円も売って行くことなんてできません。テレビがダメだから、じゃあFacebookを使えば今までの売り上げ全部取り戻せるか? そんなことはまずあり得ない。それらのソーシャルメディアを好きで利用しているユーザに、自分たちのブランドも好きになってもらうためには、どういうコミュニケーションをしていったら良いのか? そもそもお客さんに何を伝えたくて、お客さんの何を知りたいから、そのメディアを使うのか? 考えられることはたくさんあるはずなので、まずはそこに目を向けてみてはいかがでしょうか。 次回は、もう少し具体的なCRMの考え方についてお話していきます。

(取材、構成:公文紫都)

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■岡崎太郎(おかざき たろう)氏

■URL:岡崎太郎オフィシャルサイト

1970年生まれ、福岡在住の通販コンサルタント。 著書は通販マーケティングからリーダーシップに自己啓発まで17冊を数える。 商品開発には定評があり100種類を超えるサプリや化粧品の開発にかかわる。 単品で100億円を年間に売り上げたモンスター商材もある。 2001年から主催するitm通販勉強会は東京と福岡で月に一回開催されている。 ====================================== 後編へ⇒『通販コンサルタント岡崎太郎さんが斬る。『社長、御社のCRMがダメな理由、気づいていますか?』②

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