2023.04.17 通販会社
高島屋2月期、インバウンド売上増加で店頭売上が回復…ECは苦戦
(株)高島屋がこのほど発表した2023年2月期(22年3月~23年2月)連結決算は、営業収益が4434億4300万円(前期は7611億2400万円)、営業利益は325億1900万円(同41億1000万円)、当期純利益は278億3800万円(同53億6000万円)となった。

中国以外のアジア圏からの訪日が増加、純利益は過去最高益に
期首から「収益認識に関する会計基準」を適用。前期と収益の会計処理が異なることから、前期の実績値に対する増減率は公表していない。基準を適用しなかった場合の営業収益は8817億6300万円(前期比15.9%増)となる。
中国以外のアジア圏からの訪日が増加し、インバウンド売上が増大。高額品が売上をけん引し、さらに一過性の大口受注や為替差益が業績を押し上げた。営業利益は国内外の百貨店の営業収益増とコスト削減で、前年・計画比を大幅に超過。23年度を最終年度とする3か年計画の目標値を、1年前倒しで達成した。また、純利益は過去最高益を更新した。
百貨店業の営業収益は3212億2000万円(前期は6483億6100万円)、営業利益は184億1000万円 (前期は65億6100万円の営業損失)となった。なお、収益認識会計基準の適用により、営業収益は4363億4300万円減少、営業利益は15億2100万円増加している。
国内顧客売上は19年度の水準まで回復
国内では、来店客数の増加やインバウンドの回復などにより、売上高は前年を大きく上回った。インバウンドを除く国内顧客売上は19年度の水準まで回復してきている。ラグジュアリーブランドや宝飾品などの高額品は引き続き好調に推移しており、水際対策緩和によるインバウンド売上の回復などもあり、入店客数・売上どもに前期から大きく増加した。
さらに、安定的に利益を創出できる経営体制の確立を最優先課題に、大阪店を皮切りとして、大型店舗の構造改革に取り組んだ。この結果、国内百貨店の総額営業収益販売管理費比率は22.6%(前期は25.1%)に改善した。「立川髙島屋S.C.」の百貨店区画である立川店は1月に営業を終了。商業施設としては営業を継続し、今秋に全館専門店としてリニューアルオープンする。JR新横浜駅の「タカシマヤフードメゾン新横浜店」は、2月に営業を終了した.
ECは店頭売上高回復の影響で苦戦
ECでは、店頭売上高回復の影響により苦戦したものの、百貨店らしい品揃えやサービスの特徴化・差別化を図るとともに、外部との連携による新規顧客の獲得や、決済方法の多様化による利便性向上を図った。
海外(22年1月~12月)では、シンガポール髙島屋が規制の緩和に伴って、ツーリスト売上が回復するとともに、好調な内需を取り込んだ。また、ホーチミン髙島屋、サイアム髙島屋でも売上の回復が見られ、3社は増収増益となった。一方、上海高島屋は、コロナの感染拡大や対策強化に伴う休業などが継続し、減収減益となった。
24年2月期の通期業績予想は、営業収益が4750億円(前期比7.1%増)、営業利益が350億円(同7.6%増)、純利益は230億円(同17.%減)を見込んだ。構造改革の成果である総額営業収益販売管理費比率の改善などを土台に、「人」を起点にした本質的な営業力を高め続けていく必要を強調。ECでは、ギフト対応の多角化と品揃えの拡充に取り組み、顧客との接点づくりを強化し、引き続き新規顧客の獲得を推進する。
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