2023.03.20 行政情報
制度見直しの意見も…消費者委員会、保健機能食品制度の在り方で意見交換
内閣府の消費者委員会は20日、保健機能食品(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能食品)制度の在り方について、学識経験者や消費者団体関係者と意見交換した。

消費者庁のHPより
消費者庁のHPより
栄養機能食品の表示見直しを要望
特定保健用食品(トクホ)制度や栄養機能食品制度の開始から年月が経ち、機能性表示食品の台頭でトクホ市場が縮小している状況も踏まえ、保健機能食品制度の在り方をテーマに、4人の識者から意見を聞いた。
(一社)FOOD COMMUNICATION COMPASSの森田満樹氏は、トクホで行き過ぎた広告が散見され、今後は疾病リスク低減表示が増えると予想されることから、消費者の誤認が広がると懸念。機能性表示食品については、届出情報が消費者にとってわかりにくい点を問題視した。
さらに、栄養機能食品の課題として、厚労省の「日本人の食事摂取基準」と合致しない表現があることを挙げ、表示内容の見直しを求めた。森田氏は「保健機能食品制度は個々に見直されてきたが、国の栄養施策の中で在り方の検討が求められる」と話した。
保健機能食品の利用は「食生活改善が前提」
岐阜医療科学大学の宗林さおり氏は、厚労省の「国民健康・栄養調査」を基に、保健機能食品制度のスタート後も、糖尿病が疑われる人や血清総コレステロールが高い人が減少していない状況を紹介。また、GABAやルテインを例に挙げて、機能性表示食品などの成分含有量にバラツキがある点を課題に挙げた。
昭和女子大学の梅垣敬三氏は、「トクホを利用する場合、生活習慣を改善することが前提」とし、生活習慣の改善が伴わなければ、トクホ利用の効果が期待できないとの見解を示した。医薬基盤・健康・栄養研究所の瀧本秀美氏も、「普段の食生活の見直しよりも、これら(保健機能食品を含む健康食品)に期待する人が増加すると懸念される」と述べた。
出席した委員からは、「機能性表示食品の要求されるエビデンスが低すぎる。医療行為を阻害しているのではないか」、「今の社会に照らして、保健機能食品制度の全体像を考えていく必要性が高まっている」などの声が聞かれた。
(木村 祐作)
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