2022.09.20 調査・統計
ご褒美需要も…22年化粧品国内市場、2.6%増の2兆9134億円に
(株)富士経済がこのほど発表した『化粧品の国内市場調査』の結果によると、2022年の市場は前年比2.6%増となる2兆9134億円を見込んだ。マスク着用や店頭カウンセリングの制限緩和が需要を喚起し、「ご褒美需要」「リベンジ消費」などの行動も後押ししているようだ。

21年は「おうち美容」の消費者が増加
調査は5月~7月。7カテゴリー42品目の国内化粧品市場を、価格帯別やチャネル別に動向を分析した。また消費者アンケートでは、マスクを外すことへの意識やマスク着用に関連したメイクの意向などを、20歳~59歳の女性640人に聞いた。
市場はコロナ禍の影響を受け、20年に大きく縮小した。21年も影響は続き、メイクアップは需要回復が遅れた。一方で「おうち美容」に取り組む消費者が増加し、スキンケアやボディケア、ヘアケアでスペシャルケアアイテムの利用が増えたことから、市場は前年を上回った。
22年は春頃からの感染状況の落ち着きや、マスク着用方針の緩和などの好材料が見られ、苦戦が続いていたリップカラーが前年を上回り、ファンデーションもほぼ前年並みを維持するなど、多くの品目が好調であり、市場は前年比2.6%増の2兆9134億円が見込まれる。
予想される高価格帯の早い回復、前年比4.6%増の見込み
高価格帯は、20年のインバウンド需要消失後、21年には「おうち美容」などの高まりを受けハイプレステージブランドの需要が増加し、22年は回復の加速を予想。「ご褒美需要」や「リベンジ消費」などで高価な化粧品の需要が高まる方向にある中、他の価格帯よりも回復が早いと予想され、前年比4.6%増の9532億円が見込まれている。
中価格帯は、20年は高価格帯や低価格帯ブランドでマスクへの色移りを軽減した商品が増えたことにより苦戦。21年は敏感肌ブランドのスキンケアが需要を獲得した。22年はベースメイクの伸びが期待されるほか、サンスクリーンやヘアケアで活発な商品展開が見られることから、市場は拡大すると予想。前年比1.5%増となる1兆948億円を見込んだ。
低価格帯では、生活必需品の値上げが相次ぐ中、化粧品への支出を抑える消費者が低価格帯へ流入しており、特にポイントメイクではトレンドを汲んだカラーラインアップの強化が進んでいる。スキンケアでもシワ改善などの高機能品が好調で、市場は拡大するとみられる。こうしたことから、22年市場は前年比1.2%増の6516億円を見込んでいる。
肌悩みのある人ではマスクで隠す傾向も
6月下旬に実施したマスクに関する消費者アンケートの結果によると、コミュニティ内でマスクを外してもよいとなった場合、「外す」(45.0%)、「外さない」(55.0%)という結果が出ていた。「外さない」理由としては感染症対策が多く、マスク着用が緩和されつつある中でも消費者は感染症対策への意識が依然として高いことが分かる。
ベースメイクでは、マスクを外す人は「薄付き・すっぴん風メイク」(43.4%)を好むのに対し、外さない人は「肌悩みをしっかりカバーしたメイク」(47.7%)を好む結果となった。肌悩みのある人ほど、気になる部分をマスクで隠す意向があると考えられる。ポイントメイクはマスク着用の意識に関わらず、「目の周りを重視する」(外す44.8%・外さない49.4%)傾向が目立っていた。
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