2021.05.07 ECモール
ソフトバンク、技術情報持出の元社員と楽天を提訴…請求額は10億円
ソフトバンク(株)は6日、楽天グループ(株)傘下の楽天モバイル(株)と、ソフトバンクから転職した楽天モバイル元社員を相手どり、10億円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に提起したことを明らかにした。元社員はソフトバンク在籍中にモバイルネットワークの技術情報を持ち出したとして、不正競争防止法違反容疑で逮捕、起訴されている。
持ち出し情報は基地局設備、基地局関連のネットワーク技術
ソフトバンクによると、持ち出された情報は、4Gや5G向けの基地局設備、基地局同士や基地局と交換機を結ぶ固定通信ネットワークに関する技術。訴訟を通じ、楽天モバイルが不当な利益を得て、同社の営業上の利益を侵害したことをはじめ、不正競争によって建設されたモバイル基地局の存在を明らかにするという。これらから、請求額10億円は「約1000億円の損害賠償請求権の一部」とし、今後の審理状況で拡大するとしている。
訴訟提起に先立ち、ソフトバンクは2020年11月に楽天モバイルに対する証拠保全申立てを行い、12月には元社員が持ち出した営業秘密の利用停止などを求める仮処分を申立てている。また、21年1月に元社員の資産の仮差押命令申立てを行い、2月には元社員が持ち出した営業秘密の利用停止などを求める仮処分命令の申立てを行っている。
楽天「ソフトバンクの営業秘密を業務に利用した事実は確認されていない」
ソフトバンクによると、営業秘密として証拠保全を求めていた電子ファイルが、楽天モバイルが業務上利用するサーバー内に保存され、同時に他の楽天モバイル社員に対して開示されていた事実を確認している。なお、楽天モバイルは、これらの電子ファイルについて東京地裁と同社に提出後、全て廃棄したと主張しているという。
訴訟は、不正競争防止法に基づき、楽天モバイルと元社員に対する損害賠償とともに、楽天モバイルの不正競争により建設された基地局の使用差止、廃棄。さらに、元社員が持ち出した電子ファイルなどの使用・開示差止、廃棄が主な請求事項となる。
これに対し、楽天モバイルは同日、「本件については社内調査を実施してきているが、ソフトバンクの営業秘密を業務に利用していたという事実は確認されていない。訴状の送達を受け次第、内容を精査の上、裁判で正当性を主張していく」とのコメントを発表した。
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