2020.08.07 事件・トラブル
アスクル、火災原因の古紙回収業者を提訴…損害賠償額は101億円
アスクル(株)は6日、自社の物流センターで発生した火事をめぐり、取引先だった愛知県清須市の古紙回収業者(株)宮崎を相手取り、損害賠償約101億円の支払いを求めて東京地裁に提訴したと発表した。
警察は業務上失火容疑での立件を見送り
火事は2017年2月16日午前、埼玉県三芳町にあった物流センター倉庫1階の端材置場で発生。爆発が起きるなどして消火活動が難航し、延べ床面積7万2000平方メートルのうち約4万5000平方メートルが焼け、鎮火したのは28日だった。
警察は同年7月、ダンボール置き場で回収作業をしていた宮崎の従業員によるフォークリフトのマフラー付近が高温になり、ダンボール片が接触したのが出火原因と断定した。業務上失火容疑も視野に捜査したが、国内では同種の事故がなく、作業員には火災発生の予見可能性がなかったと判断し、同容疑での立件は見送った。
この火事では、基準を超える量の危険物を倉庫に保管していたとして、倉庫を管理するアスクルの子会社と、同社の物流センター長が消防法違反容疑で書類送検されている。
宮崎との協議を断念、損害賠償訴訟に発展
アスクルによると、この火事で物流センターが全損したほか、近隣受民への補償、火災対応のための人件費の投入、代替物流拠点の開設などの直接的な損失のほか、販売機会の損失などの間接的な損失を含め、多大な損害を被った。
火災に関する消防作成の火災原因判定書を確認後、19年4月を初回として宮崎と複数回にわたり面談し、生じた損害や火災原因の説明とともに、賠償に関する宮崎の対応について協議を重ねてきたが、一向に誠意ある回答は得られず、協議による解決は困難と判断し、訴訟の提起に至ったとしている。
宮崎は1969年設立。19年5月時点の従業員数は1834人。古紙回収業界ではトップレベルの企業だという。損害賠償金は101億591万6808円およびその遅延損害金。
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