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2023.01.18 コラム

「通販通信ECMO」編集部が選ぶ!2022年の重大業界トピック …円安下の越境EC・QC・M&Aなど

 本稿では年間記事アクセスランキングの結果に依らず、「通販通信ECMO」編集部が独自にピックアップした2022年のEC・通販業界の重要トピックを紹介する。1面の総括とリアンキング解説に一部重なる部分はあるものの、やはり2022年を象徴する出来事として「円安・物価高」「越境EC」「フードデリバリー・クイックコマース(Quick Commerce=QC)」「百貨店動向」「M&A」などは外せない。本稿ではその辺りを掘り下げていく。

円安・物価高が直撃…越境EC特効薬なるか

 2022年は円安と物価高が日本社会全体に暗雲をもたらしたが、EC・通販業界も例に漏れない。読者であるEC事業者からは「商品の仕入れ価格から、梱包用の緩衝材、外装用のビニールまでコストアップや納期遅れなど影響が大きい」と漏らす声が寄せられているほどに円安・物価高は影響している。2023年もあらゆる日用品メーカーが値上げ予定をすでに明らかにしており、それに伴って消費の冷え込みを危惧する向きは少なくない。一方で、円安を海外市場開拓の良い契機と捉え欧米などへの越境ECに関する記事は2022年後半にかけて当サイトも多く掲載した(▽参考記事一覧:円安/越境EC)。年末には経済産業所・(独)中小企業基盤整備機構(=中小機構)・(独)日本貿易振興機構(=JETRO)も事業者支援策として「新規輸出者1万者プログラム」をアナウンスしており2023年を生き抜くためのEC戦略の1つとして是非参考にしてもらいたい。



フードデリバリーは業界再編…Qコマースも動き

 2022年はフードデリバリーも動乱の一年となった。21年末にドイツ系の「foodpanda」が撤退を表明し22年春までに撤退した。さらに5月には中国系の「DiDi」が本体であるタクシー配車事業に注力するとし、フードデリバリーの「DiDi フード」がサービス終了となった。宮城・仙台エリアから上陸した米国の「Doordash」も、夏にフィンランド系の「Wolt」と合併し「Doordash」ブランドについては日本サービス終了となった。

 また出前のみならず、フードデリバリーブランドが日用品のクイックコマースにもチャレンジを進めた1年でもあった。「Wolt」は約1年の間に北海道・函館や広島県内など計8拠点のダークストアを構えたが22年夏に全店撤退した。foodpandaも東京・渋谷や兵庫・神戸にダークストアを設置したが本体の撤退とあわせて終了となった。一方で「UberEats」は楽天グループとの連携を進めたり、販売事業者のクイックコマース配達を請け負う「Uber Direct」を開始した。Uber Directは楽天モバイルで配達の実証実験のトライもしている。クイックコマースブランド「OniGo」や、スーパーの「マルエツ」がUberの配達網を活用する動きもある(▽関連記事一覧:Uber Eats)。販売者と配達者での相互補完といった方向で業界再編が進みつつあると言えるかもしれない。



 クイックコマース単体では、ヤフー系が「Yahoo!マート」の拡充を進めており、来店対応もする店舗も設け話題となった。2023年もこのあたりは要チェックの動きだ。

岐路に立つ百貨店…ECやメタバースに活路?

 百貨店を取り巻く環境の激変も大きかった。衝撃の大きかったトピックが2つあり、一つは年間アクセスランキング32位にも入った2021年の百貨店売上高が楽天グループのEC流通額に抜かれたというもの。行動制限の大きかった2021年の実績であるため、一時的という見方ももちろんできる。ただ、もう一つ興味深いのがギフトの買い場として総合ECサイトが百貨店を上回ったという調査だ。

 単体の百貨店の話題としても、セブン&アイHDがそごう・西武を海外ファンドに売却というトピックもある。百貨店といえば2020年には山形県で地元百貨店が閉店し、全国初の「百貨店ゼロ県」として話題になった。同年中に徳島県も「百貨店ゼロ県」となるといった話題も記憶に新しいところだ。そのほか、東京でも再開発の関係で新宿の小田急百貨店・本館が営業を終了したりというものもある。

 一般報道では百貨店を「オワコン」などと揶揄する向きも散見されるが、百貨店も手をこまねいているわけでない。コロナ禍になり、いち早くWEB接客やライブコマースにトライアルしたり、ECとの連動やメタバース活用を積極的に進めるという動きを進めている。三越伊勢丹HDはメタバース百貨店のトライアルをいち早く進めていたし、大丸松坂屋百貨店もメタバース活用に歩を進めている。前述した小田急百貨店も、本館の営業終了にあわせて新宿の小田急ハルクでEC連携を進めた形でリニューアルするなど取り組んでいる。



 東急も楽天との連携を進めるなかで、楽天ポイントの活用やOMOの実証実験などを進めてきている。生き残りに向けて既に前向きに進んでいる百貨店業界。この動向も2023年は要注目といえるだろう。

M&Aも引き続き活発…DHCや日本直販で動き

 2021年も業界内の大型のM&Aが相次いだが、2022年も大きな動きがあった。健康食品販売大手であるDHCがオリックスグループ入りが明らかになるという衝撃的な動きがあった。そのほか老舗通販ブランドである日本直販が、コールセンター大手のトランスコスモスグループから同業のギグワークスグループへと移った。そのほかにも武田製薬系が「茶のしずく石けん」の悠香HDを買収したり、ホームセンター大手のDCMホールディングスが家電ECのエクスプライスを子会社化したり、スギ薬局のスギHDがスクロールと手を組むといった動きもあり、2023年もM&Aや協業といった業界内の合従連衡が進みEC・通販プレイヤーの勢力図再編ということも起きるかもしれない。

決済・SDGs・通信障害なども要チェック

 そのほか「決済」「サステナブル(及びSDGs)」「通信障害」あたりもおさえておきたい2022年の重要トピックだ。

 決済分野は2022年に投入された新規サービスに注目だ。ヤフー系が「PayPayあと払い」を開始し年間記事アクセスランキング9位となるなど注目を集めた。また記事アクセスランキングには漏れたがメルカリのクレジットカード「メルカード」も要注目だ。ポイント還元率の高さはもちろん、メルカリの売上金でも支払充当が可能という点でもユニークで従来型のクレジットカードとは一線を画している。

 「持続可能な社会の実現」は国際社会全体での近年の一大テーマ。「通販通信ECMO」でも2022年中に計164本もの関連記事を掲載しており、関連した動きは多い。プラットフォーマーやEC・通販事業者による個別の大きな動きを切り取るのは難しいが、各種消費動向調査でも「サステナブル」「SDGs」「エシカル消費」への意識が高まりつつある事は明白。日々の取材活動のなかでも「サステナブル訴求によって定期購入商品の配送まとめ化を提案したところシフトが進み、コスト削減に直結している」という声も聞かれた。2023年はぜひこのあたりも戦略的にEC・通販事業の推進にも上手く取り組んでいきたいところだ。

 最後にKDDIによる大規模通信障害についてもふれておきたい。長時間にわたり回線が不通ということが起き各種スマホ決済ができなかったり、ネットサービスについてもWi-Fi経由でサイトにアクセスできてもSMSの送達ができず認証が進まないというトラブルも大きかった。DXなどと呼び声が高い昨今ではあるが、あくまで電気と電波の盤石なインフラが大前提の上に成り立つもの。自然災害も頻発する中、物流のみならずこのあたりも改めて向き合いたい。

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