原油換算で205キロリットル削減

「省エネルギーセンター会長賞」を受賞した取り組みは、持続可能な放送と効率的な物流の実現に向けて、本社オフィスと佐倉フルフィルメントセンターで行った省エネ活動。2018年にスタートしたQVCの4K HDR24時間365日のテレビ放送に伴って、エネルギー使用量が増加したことを機に取り組んできた。

設備保守管理を業務委託しているシミズ・ビルライフケアと協働し、エネルギーの見える化と分析によって使用量の多い箇所を特定。運用を改善した結果、原油換算で205キロリットル（削減率5.9％）、CO2で640トン（同10.0％）のエネルギー削減に成功した。

本社オフィスの省エネに注力

本社オフィスは、放送スタジオ、コールセンター、データセンター、賃貸スペースを含む複合型施設。会社全体でのエネルギー使用比率が高く、6割以上を占めていたため、本社オフィスの省エネに注力した。

BEMS（ビルエネルギーマネジメントシステム）を利用し、データの見える化を実施。本社オフィスのエネルギー使用量の約50％を占める放送スタジオエリアを中心に、最新の放送技術による省人化やスタジオセットの運用改善などにより、効率化を図った。

フルフィルメントセンターでは、各分電盤の電力使用量を記録・分析し、本社オフィスのBEMSの結果を参考に、既存の空調機器を高効率機器に変更したり、照明をLEDに更新したりした。2023年までの3年間の電気使用量を見ると、2020年比で空調・照明を合わせて、原油換算で268.7キロリットルの削減に成功した。

また、エネルギー管理体制も見直した。エネルギー管理を行う統括者と運営チームを設置し、シミズ・ビルライフケアやQVCグローバルと連携しながら管理しているという。