2023.04.26 行政情報
「クレカで購入も代引き配達→受取ると中身は偽物→返金不可」の被害多発
「代引き配達」による偽ブランド品のインターネット通販が横行していることを受けて、(独)国民生活センターは26日、宅配業者に代金を支払ってしまうと返金が困難になるため、身に覚えのない場合は受け取りを拒否するように呼びかけた。

国民生活センターによる発表(26日午後、東京・品川)
国民生活センターによる発表(26日午後、東京・品川)
「偽物」に関する消費者相談のうち「代引き配達」は6割
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に登録されたネット通販の「偽物」に関する相談件数は、2018年度が2445件、19年度が2985件と緩やかな増加傾向にあったが、20年度に4899件に急増。21年度も4617件、22年度も4000件超と高水準で推移している。そのうち「代引き配達」に関する相談は、19年度が約3割を占めていたが、20年度に5割に達し、21年度以降は6割前後となっている。
悪質な事業者が代引き配達を悪用か
この背景には、代引き配達が偽物を送りつける悪質業者にとって、扱いやすい決済方法となっていることがある。マーケットプレイス内のクレジットカード決済の場合、販売業者へ入金されるのは1カ月ほど後になり、その間に、消費者が偽物だったことをプラットフォーム側に伝えれば、悪質事業は代金を手にできない。しかし、商品と引き換えに配送会社に代金を支払う代引き配達の場合、消費者が偽物と気づくのは開封後であり、その前に代金を回収した配送会社は悪質業者へ支払うことになる。
大手マーケットプレイスでクレカ決済を選択後、代引き配達で商品が届く事例も
50代男性からの相談内容を見ると、大手通販サイトに出店している販売業者に、腕時計をクレジットカード払いで注文したところ、後日、販売業者から「商品を送付したが配達ミスで返送された。返金する」というメールが届いた。その2日前に、代引き配達で商品が届いたため、販売業者が支払い方法を変更したと思って、支払って荷物を受けったという。開封すると、故障した偽物の腕時計が入っていた。この事例のように、通販サイトでクレジットカード払いを選択したのに代引き配達で届くケースや、大手マーケットプレイス内でクレジットカード払いを選んで注文したのに、出店業者が一方的にキャンセルして、代引き配達で商品が届くケースなども見られる。
マーケットプレイス外の取引に誘い込むケースも
同センターによると、マーケットプレイス内の取引ならば、偽物が届いた場合にプラットフォーム運営事業者が商品代金を返金する補償サービスを設けている場合があり、「偽物が届いたという連絡が入れば、(販売業者は)代金を受け取れなくなる」(相談情報部)。このため、販売業者と消費者の直接取引に持ち込んでいるという。同センターでは、荷物の依頼人に覚えがなければ受け取らないこと、家族が代理で受け取る場合には受取人に確認してから受け取ること、などをアドバイスしている。
(木村 祐作)
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