2021.10.25 調査・統計
キャッシュレス決済、6人に1人が不正利用のトラブルを経験
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.がこのほど発表した『キャッシュレス決済利用に関するセキュリティ意識調査』によると、トラブルの経験者は6人に1人。パスワード対策など、不正被害に遭わないための認知と行動にギャップがあることも分かった。

キャッシュレス決済の利用、「増えた」が61%
調査は8月2~4日。スクリーニング対象として9415人、男女20~50代のキャッシュレス決済利用者800サンプル、不正利用トラブル経験者200サンプルを対象とした。
コロナ禍もあって、キャッシュレス決済が普及の兆しを見せている。2020年3月以降のキャッシュレス決済の利用状況は、「増えた」が利用頻度で61.7%、利用金額で60.0%に達していた。こうした広がりの一方で、不正利用のリスクも高まっている。中でも、メールの送信者を詐称した不正なメール(フィッシングメール)は、クレジットカード番号やIDやパスワードなどのアカウント情報を盗み出し、不正利用につながる恐れがある。
20年のフィッシング情報届け出件数は前年比で4倍
フィッシング対策協議会によると、20年のフィッシング情報の届け出件数は前年比で約4倍。21年も増加傾向が続き、調査でも「直近1年で増えた」と答えた人は18.9%に及んでいた。金融機関やECサイトのなりすまし送信の多さも報告されているが、調査でも、「ECモール」やメーカーなどの「自社サイト(DtoC)」でのショッピングが増えたと回答した人の、それぞれ28.2%、30.5%が「増えた」。その割合は全体平均と比べ、約1.5~1.6倍となっていた。
受信時に不正メールと気づいた理由は、「タイトルに身に覚えがなかったため」(58.5%)、「日本語がおかしかったため」(54.7%)となり、メールのタイトルや文章から不信に感じる人が多い傾向にあった。 また、キャッシュレス決済サービス会社のセキュリティに「不安がある」と回答した人は72.0%。82.9%が「最も安全な決済方法を知りたい」と答えていた。
カード作成時に重視する1位は「安いこと」、不正対策は2割に至らず
クレジットカードをつくるとき、利用者は何を重視しているのか。上位は「年会費が安いこと(無料含む)」(56.7%)、「ポイントやマイルが貯めやすいこと」(52.0%)。一方、「不正利用の防止体制」「不正にあった際の補償や保険の内容」は、いずれも2割を切る回答率だった。
不正被害に遭わないための対策と行動については、「IDやパスワード・暗証番号は誕生日など推測されやすいものは使わない」(81.9%)が最多で、実際に65.5%が対策も講じていた。「複数のサービスで同じIDやパスワード・暗証番号を使わない」(66.4%)、「定期的にパスワードは変更する」(62.3%)と続いたが、これらは実際に対策を行っている人が少なく、全項目で最も認知と行動のギャップが大きかった。
25年以上にわたって不正検出の取り組みを進化させてきたアメリカン・エキスプレスによると、リアルタイムの管理は年々精度を高め、19年に解決した不正取引は5年前と比べて約2倍。業界で最も低い水準の不正発生率だという。また、コロナ禍でオンライン決済が増え、サイバー攻撃の手法も巧妙になっているが、不正利用被害の増加は見られないという。
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