2023.11.30 行政情報
「送料無料」表示の見直し、年内に決着…消費者庁長官が方針示す
インターネット通販などの「送料無料」表示について、消費者庁の新井ゆたか長官は11月30日の定例記者会見で、見直しの方向性を年内に示す方針を明らかにした。「物流の2024年問題」への対応の一環として行う。
記者会見する消費者庁の新井長官(11月30日午後、東京・霞が関)
9回の意見交換会を開催
消費者庁では、これまでに物流業界やEC業界などの各団体と9回にわたって意見交換会を開いた。新井長官は「それぞれの関係者の方々の意見、それから全体として関係閣僚会議で示された方向性ということで、年内には(結論を)示したい」と述べた。
今後は見直しの手法として、どこまで強制力を持たせるのかが注目される。
深まる物流業界と通販業界の溝
消費者庁の意見交換会で全日本トラック協会は、「送料は無料ではなく必ずかかる。このことを消費者にわかってほしい」とし、送料無料表示が配送業界の社会的地位を低下させていると批判。「消費者には送料の負担をいただきません」といった表示への変更を要望した。これに対し、ECモール運営事業者で組織する新経済連盟は、表示を見直しても配送事業者の運賃問題などを解決できるイメージが持てないと反論。セーファーインターネット協会も、送料無料表示の見直しによる効果が不透明ならば、見直すべきでないと主張した。また、日本通信販売協会(JADMA)は、仮に法規制を導入する場合、プラットフォーマーやリアル店舗も規制の対象とするように求めている。
消費者団体からは、「法規制で得られる効果は限定的」、「送料無料表示を排除するだけでは、再配達問題の解決やドライバーの労働環境の改善は困難」という意見が寄せられた。
(木村 祐作)
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