記録的猛暑で果実表面から水が抜ける蒸散量が急増

　梅雨が過去にない早さで明けた6月末、各地で記録的な猛暑となった。栃木県内でパプリカを栽培している生産者のハウス内でも、予想できないほどの早さで50度を超えた。果実表面から水分が抜ける蒸散量が一気に増え、実の表面にクレーター様のボツボツとした「でこぼこ」が発生した。収穫時の見た目には全く問題がないものの、時間経過とともにアッという間に蒸散が起きてしまうため、数日で表面にでこぼこが出てくるものだという。

　病気やウィルスによるものではなく、ただ水分が抜けてしまっている状態のため、品質には全く問題はない。食感も、ブヨブヨになってしまったり、シワシワになっているでもなく、実の締まりは保ったまま。食味も、余分な水分が抜けて甘みとうま味が凝縮している。

元気に育った『でこぼこミニパプリカ』を大容量で用意

　Oisixでは、猛暑により見た目に影響が出てしまっても、実はおいしい青果を積極的に販売する。同様に、猛暑の影響で実が曲がってしまった福島県産のキュウリも順次販売する。

　猛暑に負けず、元気に育った『でこぼこミニパプリカ』を大容量で用意した。見た目はでこぼこしているが、凝縮した旨みと甘さがしっかり感じられる仕上がりで、160g 570円。7日10:00から販売を開始し、なくなり次第終了。

生産者の富田さん「見た目はでこぼこでも甘みや味わいはむしろ濃厚」

　生産者の富田弘子さんは、「猛暑の影響で実の表面にでこぼこができてしまいました。見た目はでこぼこですが、甘みや味わいはむしろ濃厚、とってもおいしくなっています。このまま数トンの原料を捨てることは心苦しく、なんとか多くのお客様召し上がっていただきたいです」。

　7月下旬から販売予定の『曲がりおしろいきゅうり』も、猛暑に負けずに元気に育った。見た目は曲がっているが、皮が柔らかくみずみずしい、昔ながらの味と香りが味わえる。規格、価格未定という。

　「曲がっただけで正規品としての価値がなくなり、廃棄などせざるを得ません。丹精込めて栽培してきたキュウリを少しでも召し上がっていただきたく、ご家庭用にお得なパックにしてお届けします」と、生産者の佐々木寛之さん。