不正競争防止法違反の疑い

逮捕されたのは、販売会社（埼玉県草加市）の代表を含む男女4人。2022年10月13日～翌年11月6日の期間、5回にわたってインターネットオークションの広告で、象牙製品であることを表示せずに、「象牙風・マンモス・マッコウ・水牛いろいろ加工素材」などとうたっていた。

また、22年10月17日から翌年11月10日にかけて、5回にわたり、購入客4人に対して販売していた。

これらの行為は、不正競争防止法に違反する疑いがあるとしている。

「種の保存法」違反の疑いも

これに加えて、販売会社では、象牙を分割して象牙製品などにする際に義務づけられている管理票の作成を行わなかったとみられ、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律（種の保存法）」に違反する疑いも持たれている。

種の保存法によって、国際希少野生動植物に指定されているアジアゾウとアフリカゾウは、象牙を含む個体の国内取引が規制されている。事業として象牙製品を取り扱う場合は事業者登録が必要となり、登録事業者には、広告・販売の登録番号などの表示や、一定の重量・サイズ以上の象牙製品について管理票の作成が義務づけられている。

同省と環境省は、再発防止に向けて、特別国際種事業に登録している事業者に対し、取り扱う象牙製品の管理を徹底するよう指導する方針としている。