2017.3.30

宅配便の1回受取を啓蒙…環境省、再配達削減プロジェクト開始

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 環境省は29日、経済産業省・国土交通省と連携し、宅配便を1回で受け取るプロジェクト「COOL CHOICE できるだけ1回だけで受け取りませんかキャンペーン ~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」を開始した。

時間帯or場所指定による「1回受け取り」を呼びかけ

 同プロジェクトは、再配達の削減に向け、宅配便を受け取る時間帯の指定や、受け取り場所(コンビニ・宅配ロッカーなど)の指定により、宅配便を1回で受け取れるアクションを通販利用者に呼びかける取組み。同時に国と企業や団体が連携し、宅配ボックスの設置拡大など、再配達を削減する環境を整備する。また、宅配便の配達回数を減らすことで、通販利用者が得られるメリットを提供する施策の検討を促す。

 

山本公一環境相

 

 同日開催されたキックオフイベントで、山本公一環境相は「環境省としては再配達によるCO2増加を懸念しており、国交省では物流業界のドライバー不足や労働環境など問題が出てきている。関係省庁がこのキャンペーンを進めることで、宅配便に関連する業界にとって誰もがウィンウィンになると期待している」と述べた。

 

 同イベントには、環境省、経産省、国交省のそれぞれの担当官や、同プロジェクトに賛同する団体・企業から33人が参加。通販利用者にメリットがある取組みについて、山本大臣は「さまざまな企業が、それぞれの事業のなかで、キャンペーンに資する取り組みを実施していくものだと考えている」とし、その一例としてポイント還元を挙げた。実際に日本郵便が同プロジェクトの一環として、新たにポイント還元キャンペーンを開始すると発表。同キャンペーンでは、郵便局やコンビニ、宅配ロッカーを利用して商品を受け取った通販利用者に、共通ポイントを利用してポイントを還元する。

 

「COOL CHOICE」の再配達防止アクション

 「COOL CHOICE」とは、日本が掲げる「2030年までに温室効果ガス排出量を26%削減」という目標達成のため、省エネ・低炭素型の製品・サービス・行動など、温暖化対策となるすべての「賢い選択」(COOL CHOICE)を推奨する環境省の取り組み。国民が身近な生活のなかで、「エコカーを買う」「エコ家電にする」などの地球温暖化対策となる行動を促進し、国民的な運動となることを目指している。「ウォームビズ」や「クールビズ」なども「COOL CHOICE」のアクションの一つで、今回のプロジェクトは、「COOL CHOICE」の再配達防止アクションとなる。

 

 環境省は「COOL CHOICE」(賢い選択)のサイト内に特設ページをオープン。特設ページでは、再配達問題をわかりやすく解説し、個人や企業に同プロジェクトへの賛同を募っている。また、「COOL CHOICE」のイメージキャラクターである「君野イマ」「君野ミライ」が3DCGで登場し、「時間帯指定」や「受取場所指定」を呼びかける動画も掲載している。

 

 

 国交省の調査によると、宅配便が再配達されている割合は約2割に達し、宅配便の再配達で消費されている労働時間は1.8億時間で、トラックドライバーの約1割にあたる9万人の労働時間に相当する。また、再配達で排出されるCO2は約42万トンで、これはJR山手線内側の杉林が年間で吸収するCO2量の約2.5倍に相当する。

 

 こうした環境負荷の増加や社会的損失を防ぐため、再配達削減に向けた新たな取り組みが求められ、環境大臣をトップとした「COOL CHOICE推進チーム」の下で、宅配便を1回で受け取ることを呼びかける新たなプロジェクトが立ち上がった。

 

 同プロジェクトの賛同団体は、エコ・ファースト推進協議会、(公社)経済同友会、(一社)新経済連盟、(公社)日本通信販売協会など25団体。賛同企業はアスクル(株)、アマゾンジャパン合同会社、ヤフー(株)、楽天(株)、オイシックス(株)などのECモール・通販会社や、ヤマト運輸(株)、佐川急便(株)などの物流企業のほか、(株)セブン‐イレブン・ジャパン、(株)ファミリーマートなどのコンビニエンスストア、(株)イー・ロジットなどの3PL、鉄道会社など78社。通販・物流・流通業界などから101の企業・団体が賛同する一大プロジェクトとなっている。

 

■「COOL CHOICE できるだけ1回だけで受け取りませんかキャンペーン

 ~みんなで宅配便再配達防止に取り組むプロジェクト~」

 

 

(山本 剛資)

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